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軸馬選びは意外と難しいAJC杯

  • 2018年01月19日(金) 18時00分


◆前半は流れるか? あるいは落ち着くか?

 今年のAJC杯は11頭立て。このレースで強い「前走GII・GIIIの1〜3着馬」が今年は不在なので、軸馬選びは意外と難しい。

 格でいえばもちろんゴールドアクター。ただ単なる休み明けではなくいったん秋シーズンを使おうとして断念したあとの一戦。また、このレースはGI馬の成績が意外と良くない。斤量面の不利はないので気にしなくていいのかもしれないが、あまり人気になりすぎるようだと馬券的な魅力もなくなる。

 人気を分けるのはミッキースワローだろう。同コースで重賞勝ちを含む2勝。どんな競馬もできるのだろうが、とにかく決め手があるのでそれを生かす競馬をしたいところ。前半のペースは落ち着いてくれたほうがいい。

 対照的にダンビュライトはいわゆるキレないタイプだと思うので、前半が流れるか後半ペースの上昇が速いタイミングになってくれることを期待したい立場。自身で位置を取ることも選択肢だが、上げてくる馬が意外と多くなった場合にどうするか。

 レジェンドセラーも準オープンを勝っての立場。こちらは世代限定重賞の経験も無い純粋なたたき上げだが、今回のメンバーならいきなり通用してもおかしくはない。ただ距離短縮と斤量1キロ増は課題となる。

 ショウナンバッハは前走GII・GIII組で前走着順が一番良い。勝ちきるイメージはまったくないが、3連単の3着ならば可能性はあると見る。

 トーセンビクトリーは今年唯一の有馬記念組。有馬記念の着順は悪いが、4角で見せ場はあった。今回あまり人気にならないようなので、穴っぽい存在として強調しておきたい。田辺騎手とこのコースの相性も良い。

 マイネルミラノはいきなり復活がある馬なのでそこは怖いが、さすがに年齢的な限界がきつつあるか。今回は脚質がバッティングするトミケンスラーヴァがいるのも痛い。 

 そのトミケンスラーヴァは人気薄で連勝。今回はGIIで斤量が一気に4キロ増と、常識では買えない。ただ江田照騎手なので、道中ドキドキするような逃げは打ってくれるのではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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