◆同じ短距離のレースとは求められる条件が違う ダート短距離は「サンデーサイレンスの血」を持つことがプラスにもならず、マイナスにすらなるレースも多い条件。「芝のような速い上がり」を出すためのスピードが要求され難いから。逆にパワーが要求されやすい条件。
上記のようなレースの傾向は、血統の傾向にもモロに現れます。昨年のダート1200mも父サンデーサイレンス系は単勝回収率55%、複勝回収率66%(出走回数1568回)。
サンデーサイレンス系がパフォーマンスを落とすのとは対照的に、パフォーマンスを上げるのは、米国型血統。ホームページで無料公開している出馬表で「父米国型」と表記された種牡馬の産駒は単勝回収率82%。複勝回収率86%。馬連ボックスの回収率は120%。レース的中率は32%。サンデー系を軽視して、米国型を重視するだけでも年間プラスになってしまう条件。
このように、ダート短距離は年間全体の構造としては「米国型」血統が優勢になりやすい条件。しかし、根岸Sは例外的に、サンデー系をはじめとする直線スピードを武器とする血統が能力を発揮しやすい特殊条件。
去年の根岸Sカフジテイクは上がり34.5秒で1着。2013年のメイショウマシュウが上がり34.6秒で1着。実際に、直線で芝のような速い上がりを出せるレースなので、サンデーサイレンスの血やプリンスリーギフトの血を持ち、タメを効かせることができるタイプが走りやすくなるのです。
サンライズノヴァは父がサンデーサイレンス系のゴールドアリュール。近親のサンライズバッカスも東京ダートG1のフェブラリーS勝ち馬。牝系も東京ダートで速い上がりを出すレースが得意な一族。
ノンコノユメも母父がサンデーサイレンス系。昨年の勝ち馬カフジテイクと同じ父がフォーティナイナー系種牡馬。外から速い上がりを使う馬。近2走はインを回る馬、先行する馬にかなり有利。逆に外を回す差し馬は不利なレース。例年の根岸Sと同じようなレースパターンになるなら、能力を発揮できなかった近2走よりもパフォーマンスを上げるはず。
昨年の覇者カフジテイクも父がフォーティナイナー系で母系にトウショウボーイ。近2走は同じ父系のノンコノユメと同じレースに出走して、同じようなレースパターンで凡走。2頭がまとめて巻き返す可能性も十分。
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