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枠番重視で人気薄を積極的に狙え!/東京新聞杯

  • 2018年01月31日(水) 18時00分

■東京新聞杯(G3・東京芝1600m)フルゲート16頭/登録17頭


【特注データ】〜レースデータより〜




 1番人気が[0-1-2-7]と、過去10年で1勝もしていない東京新聞杯。いかにも人気馬がアテにできなさそうだが、前走ふたケタ人気や前走ふたケタ着順から一変したケースというのは、じつは非常に少ない。前走で「ひとケタ人気かつ、ひとケタ着順」であるのが好走の必要条件で、ガリバルディやトウショウピスト、マイネルアウラートなどの巻き返しは期待薄──ということになる。

 この好走条件を満たす馬を「どう買うか」だが、もっとも重視すべきは枠番だ。詳しくは後述するが、東京新聞杯は内枠が圧倒的に強いレース。具体的には、馬番1〜7番に入った馬を重視したい。あとは、中8週よりも長い出走間隔の馬がイマイチであるのも、覚えておきたいポイント。いちばん期待できるのは中4〜8週のローテで、単勝適正回収値や複勝回収値も抜群の高さである。

【コース総論】東京芝1600m Dコース使用

・コースの要所!

★1番人気は勝率35.4%と高信頼度。7〜9番人気の激走率の高さも目立つ。
★外枠の信頼度が低め。内〜中はほとんど変わらないが外は割引材料か。
★東京芝らしく差し優勢。上がり上位も好成績で、決め脚の有無が重要。





 数々のG1が開催される「種牡馬選定コース」である、東京芝1600m。バックストレッチをフルに使うので最初のコーナー進入までが長く、ワンターンで最後の直線も長いという、紛れる要素が非常に少ないコースである。16頭以上の多頭数に限定しても、1番人気の勝率は35.4%という高さ。実力馬が、能力をキッチリ発揮できているようだ。

 人気別では、7〜9番人気の強さも目立つ。[13-36-30-414]とさすがに1着数は少ないが、2着数ではなんと4〜6番人気を上回っているのだ。複勝回収値も87と高いので、積極的に狙っていく価値アリ。10〜12番人気も内容は決して悪くなく、ヒモ荒れ傾向が強いコースといえるだろう。

 枠番については「外枠が少しだけ不利」という結論。大きな成績差が出ているわけではないが、外枠である馬番13〜16番や同17〜18番の信頼度が、ほかより少し低めであるのは事実だ。だからといって内枠有利ではなく、内〜中の信頼度はほぼ横並び。内枠を過剰に高く評価しないよう、気をつけたい。

 脚質は差し優勢。勝率がもっとも高いのは先行勢だが、連対率や複勝率では中団待機組に逆転されている。上がり最速〜2位馬の複勝回収値が200オーバーと非常に高いのも、このコースの特徴。後方からの追い込んだ馬もそれなりに上位へと食い込んでおり、クラスが上がるほど差し優勢になる──という認識でいいはずだ。

【レース総論】東京新聞杯(G3) 過去10年

・レースの要所!

★4〜6番人気や7〜9番人気など中穴が大活躍。人気サイドの過信は禁物。
★コースデータと違って、極端なほど内が有利。真ん中より内が欲しい。
★前残り傾向がコースデータよりも強い。人気薄の先行勢はとくに注意。
★好成績である、前走チョイ負け組を重視すべき。高齢馬は総じて不振。








 レースの平均配当は、単勝1024円、馬連1万1491円、3連複7万9096円という猛烈な高さ。1番人気が[0-1-2-7]と全敗しており、さらに2〜3番人気の信頼度も低いのだから、当然といえば当然だ。対照的に絶好調なのが「中穴」で、4〜6番人気や7〜9番人気が毎年のように好走を連発。ふたケタ人気もトータル[0-2-2-56]で複勝率6.7%とそれなりに来るが、効率がいいのは、間違いなく中穴狙いである。

 次に枠番だが、コースデータとは大きく異なる結果が出ている。完全に内枠有利&外枠不利で、「真ん中よりも内」の枠番を引けるかどうかが死活問題。単純に内外を比較したデータでは、平均人気が8.1と同じであるにもかかわらず、平均着順には1.9という大差がついた。この時期特有の現象なのかもしれないが、ここまで偏りが大きいとなると、レースデータ重視で内枠を狙うべきだろう。

 コースデータといささか異なるのは、脚質別成績も同じ。枠番の影響を受けてか、コースデータよりもはるかに前が残せている。馬券絡みしている頭数も、先行勢が17頭に対して中団待機組が7頭と、先行勢の圧勝。「本来もっと差せるコースだが意外に差せない」というのが、このレースに関しての結論となる。

 年齢別では、6歳以下馬[10-8-9-81]に対して7歳以上馬[0-2-1-39]と、高齢馬は総じて不振。あとは、前走が「着差0秒0〜0秒5での負け」だった組が強く、回収値ベースの数値も優秀であること。前走エリザベス女王杯組が[2-0-0-1]と好成績であることなども、しっかり押さえておきたい。

【馬場&血統総論】


・現在の馬場
 引き続きDコース。やや内有利という程度で強いバイアスは感じなかった。

・天候予測
 土日は好天の見通しも、木曜〜金曜に降雨や降雪がありそうなので注意。

・注目血統
 ディープインパクト産駒◎、メイショウサムソン産駒○、ステイゴールド産駒△

 東京芝は、今週も引き続きDコースを使用。先週に関しては「少しだけ内のほうが有利」と感じる程度で、展開や能力次第で前も残るし差しも決まる、フラットに近い馬場状態だった。週末にかけて雨〜雪の予報が出ているのは気がかりだが、現在のところ土日に関しては好天となる見通し。土曜日の馬場傾向は、しっかり確認しておきたい。

 血統面はディープインパクト産駒、メイショウサムソン産駒、ステイゴールド産駒をプラスに評価。侮れないのがメイショウサムソン産駒で、信頼度が非常に高いだけでなく、人気薄での激走率もかなり高い。デンコウアンジュが再び、このコースで激走を見せたとしても不思議ではなさそうだ。

★出走登録馬・総論×各論

 今年も、いかにも「らしい」メンバーが登録してきた東京新聞杯。東京替わりが魅力のグレーターロンドンやダイワキャグニー、昨年は牝馬クラシック路線で活躍しているリスグラシュー、京都金杯で僅差の2着に好走したクルーガーなど、勝ち負けになりそうな馬が何頭もいる。上位拮抗の激戦が期待できそうである。

 内枠が「異様に強い」レースなので最終的なジャッジは枠番決定以降になるが、現時点でのトップ評価は、意外にもデンコウアンジュ。netkeiba.comでの予想オッズは単勝28.8倍で、現時点では8番人気という評価だ。しかし、実績的にもここなら通用するはずで、プラス評価となった項目の多さも断然。不器用なところのある馬なので、馬番は5〜8番あたりが引ければベストだろう。

 悩んだが、二番手評価はグレーターロンドン。1番人気になりそうなのがネックも、プラス評価となった項目は非常に多く、一気の脚で突き抜けてくる可能性が十分にある。東京向きであるのは間違いなく、決め脚の鋭さはここではトップクラス。2番人気以下かつ「真ん中よりも内の馬番」であれば、期待度はさらに上昇する。初めて騎乗する予定の川田ジョッキーがどのような手綱さばきを見せるか、注目である。

 三番手評価にディバインコード。さすがに重賞では人気を落としそうだが、昨年秋はオープン特別で高いパフォーマンスを発揮し続けた。とにかく大崩れのない馬で、スッといい位置を取って流れに乗れるセンスの良さは、この馬の大きな武器。相手関係は一気に強化されるが、内枠さえ引ければここでも好勝負。こちらも、人気薄での激走に期待が持てる1頭といえる。

 以下はダノンプラチナ、クルーガー、ダイワキャグニー、リスグラシュー、サトノアレス、アドマイヤリード、ベルキャニオン、ハクサンルドルフという評価の序列。ただし、枠番次第で評価はここからガラッと入れ替わる。波乱傾向が強いレースなので、高配当を積極的に狙っていきたい。


■総論×各論・先週の馬券回顧




京都11レース シルクロードS(G3)
1着 01ファインニードル
2着 07セイウンコウセイ
3着 04フミノムーン

単勝770円的中!

久々に懐が暖かいぜ(*^ω^)ホクホク♪

さすがにプラス18キロは予想外でしたが、パドックでの気配良好で、レースも安心して観ていられる内容。3着までがすべて「真ん中よりも内」だったのもうれしい。単複だけでどこまでやれるか、しばらくこの調子で試してみたいと思いますデス。

※コース&血統データは2014年以降、レースデータは2008年以降が集計対象です。
※枠番値は、当該枠番における「平均人気-平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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