スマートフォン版へ

【海外修行での変化】第4回『勝負の5年目 自分の可能性を確かめてみたい』

  • 2018年02月08日(木) 18時01分
up to ME!

▲海外遠征を終えての、技術面の変化と精神面での変化


海外での長期武者修行を終えて、競馬関係者やファンから見られるのが“変化”。今回のインタビューではそこを掘り下げていきます。「僕のなかでは明らかに変わっています」と語るように、技術面の変化と精神面での変化も実感しているという小崎騎手。しかし、「一番見られるのは、変化以上に結果ですからね」とさらに気を引き締める小崎騎手。勝負の5年目への決意を語ります。(取材・文:不破由妃子)


「俺ってけっこうどこに行ってもやっていけるな」


──オーストラリアに行く前は、「自分がどう変わるかわからない」とおっしゃっていましたよね。実際に行ってみて、精神面、技術面での変化をどう感じていますか?

小崎 “自分”というものをしっかり主張しなければいけない環境だったので、たとえば乗り方ひとつにしても、「自分の思った乗り方を主張する」という気持ちの強さが身に付いたように思います。精神面では、自分でもそのあたりの変化を実感していますね。あと、変化というより、行ってみてわかったことなんですが、「俺ってけっこうどこに行ってもやっていけるな」って。味覚音痴なので、なんでも美味しく食べられますし(笑)。

──コラムでは「ベジマイト」に苦戦されていましたが(笑)。

小崎 あ、ベジマイトだけはダメです(苦笑)。技術面の変化としては、調教のところでも話しましたが、こぶしを上げないように乗る意識が本当に強くなりました。それから骨盤を中心とした姿勢ですね。体の作り自体も違うんですが、外国人はけっこう骨盤が立っているのに対し、日本人ジョッキーはどうしても骨盤が後傾しやすいんですよ。だから、そのあたりも意識するようになって。あとは、しっかり鐙を踏むということ。とはいえ、向こうの馬と日本の馬は違うので、どの技術も日本の馬に合わせたアレンジが必要だとは思いますが。

──まずは意識をすることで体に覚えさせて、そこにアレンジを加えていくと。実際、日本で騎乗してみて変化を実感されていますか?

小崎 はい。少なくとも、僕のなかでは明らかに変わっています。ただ、僕らの仕事は、人に評価をしてもらって成り立つ仕事なので。大事なのは、僕が乗っている姿を周りの方が見てどう思うか。そこで「あいつ、変わったな」と思われないとダメですよね。

──実際、関係者や先輩ジョッキーなどから変化を評価されたのでは?

小崎 そうですね。先輩ジョッキーには、「乗っているときの全体的な姿勢がよくなったな」と言われます。

続きはプレミアムサービス登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

1995年5月13日、滋賀県生まれ。父・小崎憲はJRAの調教師。同期は松若風馬、石川裕紀人ら。2014年に栗東・村山明厩舎所属でデビュー(現在はフリー)。同年2月、調教中の怪我で同期よりデビューが1か月遅れたが、騎乗初日に父の管理馬で初勝利を挙げ、1年目は38勝を挙げる活躍を見せた。デビュー4年目の2017年、長期海外武者修行を決意。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング