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豪華メンバーの京都記念 “GI大敗組”が良い配当に

  • 2018年02月09日(金) 18時00分


◆注目のレイデオロ、仮に雨でもマイナスにはならない

 ダービー馬を筆頭に、豪華メンバーの京都記念。もともとGI組の強いレースでもあり、人気下位の馬にとってはかなり厳しいレースとなりそうだ。

 注目はやはりレイデオロだろう。能力の絶対値は間違いないわけだし、バルジューも経験のある騎手だからさほどマイナスとは思わない。リスクがあるとしたら後方に構えたうえで上がり勝負になってしまうこと。この頭数だし、ある程度位置をとってしまって神戸新聞杯のようなレースをしてしまえばよいのではないだろうか。土曜の予報にある雨は仮に降ってもこの馬にとってはマイナスにならないはずだ。

 皐月賞馬アルアインは菊花賞7着からの立て直しということになるが、前走GIで掲示板を外した馬というのはむしろこのレースの馬券においては良いパターン。距離短縮は確実にプラスだし、高い評価をしておきたい。ただこの馬もキレるタイプではないので、レースの進め方が問題にはなる。

 エリザベス女王杯から来る3頭はどれを上に取るのか難しいところ。成績だけをとればモズカッチャンなのだが、デビュー戦と休み明けのローズSを負けているのは少し気になるところ。人気次第で扱いを決めたい。

 クロコスミアはより積極的に競馬を作れるが、今回はプリメラアスールがいるのでハナに行くことはなさそう。あとは番手に攻めてくる馬がどれだけいるか。また馬体の充実とともに成績の上がった馬なので、馬体重も前走なみかやや増を期待したい。

 前述したようにGIの大敗組はここで良い配当になるので、ディアドラも複穴としては意識しておきたいところ。昨年はずっと競馬が続いていたので、間隔をあけたことはプラスに働くと考える。

 クリンチャーは菊花賞2着馬だが本質的には2000〜2200mあたりがベストと見ている。決め手は全くないので位置で勝負したいが、今回は脚質の重なる馬が何頭かいる。それゆえこの馬にとっては厳しく、1〜2列後ろにいるレイデオロやアルアインに有利な展開となるのではないだろうか。

 かなり厳しいと思うが、一応触れておきたいのがミッキーロケット。5歳馬の強いレースで、かつコース相性の良いキングカメハメハ産駒。少しだけ気になる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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