スマートフォン版へ

連覇に向けて“絶好調”アピール フェブラリーS注目馬を調教からチェック!

  • 2018年02月14日(水) 18時00分


素晴らしい加速ラップ、馬場と展開で1着まであるかどうか


 今朝14日の栗東は全休明け。よって、追い切りが少ないと思われましたが、小倉競馬や東京競馬を予定している馬たちは輸送の関係で今朝追い切っています。フェブラリーS組は前日13日に馬場入りして、追い切りに備えて準備。トレセンニュースでもお伝えしたテイエムジンソクのように、全休明けだからといって緩めではなく、しっかりと追い切っています。

 今週末は東京競馬場でのイベントはありますが、競馬予想TVや毎日新聞のコラムはお休み。フェブラリーSの予想うんちくに関しては、ウマい馬券でしっかりと書かせていただく予定です(笑)。その結果が京都記念の◎○▲のように見事に決まれば言うことなしですが、果たしてどうなるでしょうか。一応、現時点ではあまりたくさん印を打つつもりはありません。

【フェブラリーS/ゴールドドリーム】

 昨年と全く同じ、チャンピオンズCからのローテーション。昨年と違うのは前走勝っているということ。それ以外、調教内容に関してもほとんど変わっていません。帰厩当初はあまり動かず、1週前から一変したように動き出したという感じ。あとの違いは昨年の最終追いがCWだったのに対して、今回は坂路。この違いはあります。

 ただ、実際の動きを見せられると「場所が違うから」と評価を下げることができません。なぜなら、藤懸貴志騎手が跨っての単走追いは4F49.8秒。これは自己ベストを大きく更新する数字ですが、決して無理に出した時計ではありません。テンからスピードに乗って、軽く走った結果。ハローが終了した直後の走りやすい馬場だったとはいえ、あれだけ軽快にラップを刻んでいく走りを見せられると、きっと絶好調なんだと疑いようがありません。もし客観的に評価を下げるとすれば、チャンピオンズCが4F目最速ラップだったのに対して、今回は0.3秒失速する形。ここだけでしょう。

ゴールドドリーム

絶好調ということは疑いようがないゴールドドリーム(2月6日撮影)


【フェブラリーS/サンライズノヴァ】

 前走根岸Sは牧場でのアクシデントもあって、栗東への帰厩が遅れました。追い切りでは動いていたとはいえ、中身自体はまだ良化の余地が存分にある状態での出走だったというのが個人的な見解。最終追い切りで速い4F時計ではないのに、4F目が最速ラップにならなかったことが完調でなかったことを示しています。

 よって、今回の最終追い切りではラップの踏み方に注目していました。1F目14.2秒、2F目13.3秒といつも通りのラップを踏んで、後半が3F目12.5秒、4F目12.2秒。素晴らしい加速ラップを踏むことができました。あとは差し脚質だけに当日の馬場と展開で1着まであるかどうかでしょう。

サンライズノヴァ

素晴らしい加速ラップを踏むことができたサンライズノヴァ(2月6日撮影)


【フェブラリーS/ケイティブレイブ】

 正直、netkeiba.comの予想オッズで14.8倍の5番人気(14日13時時点)に推されていることに驚いています。いくら前走川崎記念を勝ったとはいえ、チャンピオンズCが4着だったとはいえ、昨年のフェブラリーSが6着。そこから大きく成長的な変化を見せているとは思えないのですが。

 純粋に調教内容を評価すると、昨年時とほぼ同じ坂路での追い切り本数。そして、最終追い切りに関しては昨年よりも大きく時計を詰めてきました。4F51.6秒は自己ベストタイの数字。この時計は昨年の平安S5着時の1週前追い切りでマークしています。最終追いが速い時計で好走した実績もあるので、調教内容は決して悪くないという評価をしておきます。

ケイティブレイブ

自己ベストタイの数字を出したケイティブレイブ(2月14日撮影)


【フェブラリーS/インカンテーション】

 2週続けて半弟と併せたCWでは見た目に今ひとつの動き。ただ時計的にはきっちり動けており、正直、評価が難しいと思っていました。そして、更に評価が難しくなったのが最終追い切り。なんと久しぶりにCWで追い切ってきました。ちなみに2016年以降、CWで最終追いを行ったのは4回あり、白山大賞典こそ勝っていますが、それ以外のJRA重賞での3回は惨敗でした。

 ただし、2015年フェブラリーS2着時はCWでの最終追い。それを踏襲したのであれば、当然評価すべきなのでしょうが、当時は併せ馬でした。今回は単走。しかも動きは地味で、追い切りだけを見て評価するのは難しいくらい。JRAでの競走ということを考えれば、個人的に今回の最終追いを高く評価することはできません。

インカンテーション

インカンテーションは最終追いを高く評価することはできなそう(2月14日撮影)


【フェブラリーS/ロンドンタウン】

 エルムSでのレコード勝ちが驚異的でしたが、その勢いで制したコリアCの後が低迷。勝ち馬からの着差が1秒以上で、ここに向けて狙うべき要素がないようにも思えますが、個人的には東京ダート1600mという条件は悪くないと思っています。1週前追い切りではかなり動けてきましたし、最終追い切りにも当然注目していました。

 ラハトケレブを追走したCWでの併せ馬でしたが、その差が1秒以上追いかける形。相手が4コーナーで待ってくれたこともあり、最後の直線は外から前を交わしにいきます。並ぶまでの勢いは良かったのですが、並んでからは相手を追い抜けません。相手も手応えに余裕があり、なかなか交わせないという状況。やっぱりまだ本当に良くなっていないのかも知れませんが、本来は気温が上昇して能力を発揮するタイプなのかも知れません。

ロンドンタウン

ロンドンタウンは本来は気温が上昇して能力を発揮するタイプなのかも(2月14日撮影)


◆次走要注意

・2/13 3歳未勝利【アルマトップエンド】(10人5着)

 昨年12月以来でしたが、追い切りの動きから成長と良化は著しい今回。それだけに勝ち負けしてくれるだろうとウマい馬券でも◎を打ちましたが、やはり脚質が不安定。富田暁騎手も出負けした分をリカバーしようと道中で何度か動いてくれましたが、やっぱり器用さが足りません。でも末脚はしっかりしていますし、阪神芝1800mあたりなら今度こそ馬券になってくれると思います。

[メモ登録用コメント] [阪神芝1800m]最終追い坂路4F目最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・小倉大賞典【ヤマカツライデン】
 とにかくCWでの追い切りの動きはトレセンでも屈指。2週前追い切りも抜群でしたが、最終追い切りも素晴らしい内容。スピードの持続力は申し分ないので、函館記念以来の休み明けでもこの速力は小回りでこそだと思います。

ロンドンタウン

ヤマカツライデンの速力は小回りでこそ(2月14日撮影)


【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング