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中山記念はもともと上位人気馬が強いレースだが…

  • 2018年02月23日(金) 18時00分


◆ペルシアンナイトは差しきれず2着止まりということも

 今年の中山記念は10頭立て。もともと前走GI組かつここで上位人気になる馬が強いレースだが、頭数による紛れがなくなってさらに堅くなりそうに思える。

 ペルシアンナイトは一度マイルまで距離を短縮したあとの1800mなのでそこだけが問題だが、もともと3歳春に無理に距離を克服しようとしていたところもあり、当時に比べたら1800mはやりやすい条件。ここでも人気に応える可能性は高いが、初手の位置取りが後ろになったままだと全馬は差しきれずに2着止まりというようなことも考えられる。

 ヴィブロスは昨年のこのレースで5着止まりだったが、1800mという距離そのものはよいはず。エリザベス女王杯がやや長かったとしたらここは上積みが見込める。逃げ先行勢の直後に構えて、ペルシアンナイトより先に仕掛けたい。

 アエロリットも距離の面で前走よりは買いやすい。ただ今回は脚質が重なる馬がいるため、展開がどうなるか。控えても競馬はできる馬だが、気がつけば4番手5番手、ということにならないようにしたい。

 サクラアンプルールは昨年の2着馬。有馬記念は相手関係も厳しかったうえに不利もあってやむなき大敗だった。差しタイプのわりに小回りコーナー4つが得意な面もあり、ここでも馬券圏内は十分期待できる。

 ウインブライトはスプリングSを勝ったコースへの出走。いわゆるキレないタイプなので、逃げ先行馬が複数いるメンバー構成は歓迎。よどみのない流れになれば出番はある。ただ先行馬たちが牽制しあって道中のラップが緩むと、決め手のある馬には負けそうだ。

 マイネルハニーはマルターズアポジーがいるので進め方が難しいところ。ハナは譲ってもよいだろうが、2番手は死守したい。同じグループのウインブライトを援護するためにも道中の流れを速くしたうえで自分も良い着順に残りたいが、そのためには1ハロンめをふわっと行って、2ハロンめ以降は前を突く形が良いのではないだろうか。そうすると自身の得意パターンになる一方で、ウインブライトも対応できるラップになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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