スマートフォン版へ

1600mから臨む馬にアドバンテージあり

  • 2018年03月06日(火) 12時00分


◆興味深いのは500万条件を勝ってきた馬が…

 最終的にどの馬が出走できるのか1勝馬の状況が見えないフィリーズレビューだが、とりあえず具体的なメンバーを横に置いて、馬券上重要と思われるポイントを書いておく。それは前走1600m組重視だ。

 前走芝1200mに出走していた馬は過去10年[0-0-0-21]。06年のダイワパッションまでは勝ち馬も出ていたのだが、それ以降は馬券に絡まない以前に人気になる馬も出ていない。

 となると、事実上の選択肢は芝1400m組と芝1600m組。前者は勝率5.3%・複勝率15.8%で回収率は単81%・複52%。後者は勝率10.0%・複勝率27.5%で回収率は単153%・複177%となっている。すべての指標で芝1600m組が上だ。

 ただ、勝率・複勝率で上回るのは、芝1600m組に阪神JF組が含まれることも影響している。では前走阪神JF組と、朝日杯を使ったベルカントを除くとどうなるか。勝率9.4%・複勝率22.6%、回収率は単179%・複83%でまだ1400m組を上回っている。

 着度数的には[5-4-3-41]なのだが、興味深いのはそのうち500万条件を勝ってきた馬が[2-1-0-1]と4頭中3頭馬券になっていること。ちなみに芝1400mの500万条件を勝ってきた馬は[1-1-2-10]。こうしてみると、距離短縮で臨むアドバンテージを感じる。

 今回の登録馬中、前走芝1600mを走っていた馬は8頭。ただうち2頭は前走未勝利勝ちだし、収得賞金900万円以上は3頭だけ。さきほどの500万勝ちパターンだとレッドレグナント、王道の阪神JF組だとコーディエライトが軸候補ということになる。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング