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【浜中俊×藤岡佑介】第3回『“もう騎手を続けていく自信がない”先輩に漏らした本音』

  • 2018年03月07日(水) 18時01分
with 佑

▲メディアに対する「もういいでしょ」発言を振り返る場面も


騎乗停止処分を受けたマイルCSから4か月後。今度はレーヌミノルに騎乗したフィリーズレビューで、直線で内側に斜行し、8日間の騎乗停止処分となりました。立て続けに引き起こしてしまった斜行。「俺はもう乗らへんほうがいい」と、騎手を辞めることまで考えたといいます。そんな後輩を心配する一方で、あえて厳しい言葉を投げかけた佑介騎手。レース後に交わされたふたりのやり取りを明かします。(取材・構成:不破由妃子)

(お知らせ)
3月4日の阪神9Rでパンコミードに騎乗した浜中騎手は、最後の直線で外側に斜行し、3月10日開催1日の騎乗停止に。なお、パンコミードは、直線で外側に逃避したことについて平地調教再審査となっています。


メディアに対して取った行動も良くなかったです



佑介 ハマがレーヌミノルで騎乗停止になった日は、俺、中京で乗ってたんだよね。帰りのタクシーで一緒だった四位さんに、「落ち込んでいるはずだから、明日にでも会いに行って慰めてきますわ」なんて話していたら、さっそくハマから「もうジョッキーを続けていく自信がないです」っていうメールがきて。

浜中 その日の競馬が終わってすぐに、「辞めたいです」ってメールしましたもんね。あれはホントに下手くそに乗ってしまって…。

佑介 へこんでいるところに申し訳ないなと思ったけど、そのメールの返事では、けっこうキツイことを言わせてもらった覚えがある。「若い頃から雑なところがあるし、そういうことの積み重ねでこういうことは起きるんだ」というような。

with 佑

▲17年フィリーズレビュー。直線で斜行したのち、カラクレナイに差し切られる (c)netkeiba.com


浜中 自分ではどうしようもできなかったから、優しい言葉をかけてほしかったのに(苦笑)。

佑介 あのときばかりは、ちょっと慰めたくらいで簡単に浮上してくるとは思えなかったから。

浜中 まぁ、その通りなんですけど。次の日、手土産を持ってウチに来てくれたんですよね。

佑介 俺、精神的なお見舞いに行ったの初めてだったよ(笑)。いやぁ、あのときは本当にへこんでたよね。ホンマに辞めてしまうのかなと思ったもん。

浜中 もう完全に自信がなくなってしまって…。僕はもともと

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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

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1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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