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少頭数だがビッグネームが出走する今年の金鯱賞

  • 2018年03月09日(金) 18時00分


◆なるべく頭数を絞って的中させたい

 頭数こそ9頭だがビッグネームも出走する金鯱賞。人気は一部の馬に集中しそうなだけに、なるべく頭数を絞って的中させたいものだ。

 サトノダイヤモンドは本来ここで1番人気になるはずの馬だが、調教内容からメディアでは疑問視する論調が目立つ。筆者は調教についてはあまりコメントしないタイプの評論家なのでそこにはタッチしないが、そこまで言われるということはピリッとはしていないのだろう。

 客観的なデータとして、「海外遠征で10着以下になった馬の、次走JRA芝重賞成績(JRA所属馬のみ)」は平成以降通算で[3-8-6-29]。勝ちきれていないが2,3着は十分にあり、複勝回収率も108%。これを頼りに「買うが1着付けにはしない」と個人的には判断したい。

 スワーヴリチャードは有馬記念時に「右回りも大丈夫説」がかなり語られたが、やはり左回りのほうが無難なのだろう。距離はもうちょっとあったほうがいいが、2000mも守備範囲。こちらのほうが今回1着付けでは買いやすい。問題は大阪杯など後のレースのほうだろう。

 ヤマカツエースはこのレースを変則連覇中。雨の影響がどれだけ残るかは問題だが、距離・コースに関して今回以上の条件は無い。位置も取ろうと思えば取れる馬だし、騎手とコースの相性も良い。どのような競馬をしてくれるのか楽しみだ。

 メートルダールは上位勢にどこまで食い込めるか。3歳時に受けていた期待に、いよいよ応えられるようになってきた。脚質に自在性もあるし、速い上がりも使える馬。この馬も良馬場ベターかと思うが、重での凡走歴があるわけではないのでそこは深く考えなくてもよいのかもしれない。

 ブレスジャーニーとデニムアンドルビーは、どちらか片方を3着候補にするというイメージ。それもオッズ的に可能かどうかにらみつつの話になる。

 レース数を使われていないという点ではブレスジャーニーに魅力があるのだが、チャレンジカップではデニムアンドルビーが先着している。デニムは現役を続けているだけあって、どこかで激走しそうな雰囲気はある。

 もう1頭挙げるとしたらダッシングブレイズだろうか。2000mはちょっと長いがこのところ位置を取っているのは魅力。強い差し馬がいるレースなので、一か八か前受けしてみるしかないだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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