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TCK最速!通算500勝達成「もっと上手くなりたい、もっと上を目指したい」

  • 2018年03月12日(月) 18時01分
ギャロップ翼

▲デビューから1791日目で通算500勝達成!


今月2日に通算500勝を達成!デビューから1791日目での達成は、自身が尊敬する御神本訓史騎手を上回り、TCK所属騎手で最速。このスピード記録をひとつの通過点と捉えつつ、5年間の騎手人生を振り返ります。このほか、3番人気に支持されながら9着に敗れたフジノウェーブ記念の反省も。(取材・文:赤見千尋)

このコラムでは、ユーザーからの質問を募集しております。笹川翼騎手へ「ぜひ聞きたい!」という質問をお待ちしております。【⇒質問フォームへ】


春に向けエンジン全開!「今すごくいいリズムで乗れている」


――まずは地方競馬通算500勝達成おめでとうございます!

笹川 ありがとうございます。あと2,3勝というくらいから少し意識はしていて、大井開催(3月5日〜9日)のうちには達成したいなと思っていたんです。でもそこから思っていた以上に早く達成(3月2日川崎競馬第6Rマリノピュアハート騎乗)できて、すごく流れが良かったです。

――しかも大井所属騎手として最速の1791日目での達成でした。

笹川 それ実は知らなくて、勝ったあとにバレットさんから教えてもらいました。500勝できたことも嬉しいですし、そういうプラスαの記録も作れてすごく嬉しかったです。

――その前の最速記録は御神本訓史騎手の1908日目だったということで、その記録を塗り替えたことは本当にすごいと思います。

笹川 まぁでも御神本さんに並ぶくらいの技術はまだ全然ないので。新しい記録を作れたことは嬉しいですけど、タイミングとかもあると思うし、僕はとにかく恵まれているなと思います。デビューして最初の頃からたくさんのいい馬たちに乗せていただきましたし、頑張ってくれた馬たちと周りの方々に感謝ですね。

――笹川騎手のツイッターで拝見したんですけど、ジョッキーの皆さんたちにもお祝いされていましたね。

笹川 そうなんです。川崎の最終日だったので、たまたまその日に皆で集まってご飯に行こうという話になっていて。僕が500勝したから集まったわけではないんですけど(笑)、いいタイミングで達成できて、皆にお祝いしてもらって嬉しかったです。ジョッキーの皆さんはもちろんですけど、調教師の先生たちからも「おめでとう」と言っていただきましたし、「早いな」って言ってくれる方もいて。ただ僕としては、2着の回数も多いですし、もっと早くできたんじゃないかという気持ちは強いです。

――相変わらず向上心が強いですね。

笹川 満足しているということは全然ないですね。もっと上手くなりたいですし、もっと上を目指したいです。

ギャロップ翼

▲「もっと上手くなりたいですし、もっと上を目指したいです」(撮影:高橋正和)


――節目の500勝達成ということで、デビューから約5年を振り返っていかがですか?

笹川 あっという間でしたね。もう5年も過ぎたんだなという気持ちです。自分の中では、ここまで大きな怪我なく過ごせたことが一番かなと。そこは大きいですね。これからも緊張感を持っていきたいです。それに、そろそろ若手というイメージもなくなる頃ですし、今まで以上に頑張らなければいけないなと思っています。

――数字的な目標はありますか?

笹川 具体的な数字は意識していないですけど、もっと上に行きたいです。前にも言ったと思うんですけど、いつかはリーディングという気持ちが強いです。ただ、リーディングを目指すためには自分の殻を破らないといけないと思っているので、今は数字的なことよりも技術的なことを意識して磨いていきたいですね。

――3月10日現在で今年21勝。だいぶエンジンが掛かって来ましたね。

笹川 馬たちが頑張ってくれるのが一番ですけど、今すごくいいリズムで乗れているんです。自分の中でも納得できるレースが増えてきているし、そういうレースが増えればおのずと結果はついて来るんじゃないかなと。なので、1つ1つのレースの精度を上げていきたいです。

打倒リッカルドに意欲「どうにかして負かしたい」


――続いては3月7日に行われたフジノウェーブ記念についてお聞きします。3番人気キャンドルグラスに騎乗して9着という結果でした。初めての古馬重賞で壁は厚かったですか?

笹川 もともとスタートダッシュがすごく速い馬で、今回も先行できたんですけど、これまでとは前半のペースが違ったのかなという気はします。4連勝でトライアルを勝って、いい流れで重賞挑戦だったんですけど、9着というのは残念な結果でした。ただ、もっと強くなれる馬だし、今回負けたからといって悲観することはないなと。重賞の中で揉まれていけば、もっともっと強くなる馬だと思っています。

――どんな性格の馬ですか?

笹川 まだレースでは3回しか乗ったことがないんですけど、前向きでまさにサウスヴィグラスの子供だなという感じです。スピードがあって、ダッシュ力があって。すごく乗りやすいです。

――勝ったリッカルドはこれで南関東2連勝。かなり強い勝ち方でしたね。

ギャロップ翼

▲フジノウェーブ記念を7馬身差で圧勝したリッカルド(撮影:武田明彦)


笹川 強いですね。直線のラップ見たらちょっとビビります。あのペースで先行して、そこからまた加速できるのかって。ゴール前は流してますしね。今後どういうローテーションなのかはわからないですけど、いちファンのような目線ですごく楽しみですね。でも同じレースに乗る時には、どうにかして負かしたいと思っています。

※次回の掲載は3月26日(月)予定です

1994年7月17日生、新潟県出身。2013年4月7日に米田英世厩舎(大井)からデビューすると初年度から43勝を挙げ、NARグランプリ優秀新人騎手賞を獲得。重賞勝利に勝島王冠(15年)、船橋記念(16年)、ハイセイコー記念(16年)。

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