◆人気でも逆らえないあの馬
同じ中山の皐月賞トライアル弥生賞同様、スプリングSもマイル指向の実績、血統が有利なレース。逆にスタミナ指向の実績、血統は不利。
一昨年はマツリダゴッホ産駒が2、3着。マツリダゴッホは産駒の競走実績が1400m以下優勢のスピード指向のPサンデー系。
同じPサンデー系のフジキセキ、ダイワメジャー、スズカフェニックスが当レースでは好成績。
父がPサンデー系以外のサンデー系(大系統)で馬券になっている馬も母父がスピードタイプ。マウントロブソン、リアルスティール、ダノンプラチナ、アウトライアーズは母父が米国型。
ウインブライトは母父アドマイヤコジーンが芝1200mG1勝ち馬を複数出した種牡馬。去年は父米国型のプラチナヴォイスが6番人気3着。
短距離や米国的なスピードの血を持った馬が走りやすいため、反対の方向性の能力になるスタミナ実績、血統は不利。
一昨年は、後に2400m重賞で活躍するミッキーロケットが2人気で5着。スタミナ実績馬で、欧州指向の強い血統。
3番人気7着ドレッドノータスも父がザ・欧州のハービンジャー。2000mにしか実績がなかった馬。同じく2015年3番人気4着ベルーフも父ハービンジャー産駒。2000mにしか実績がなかった馬。
ステルヴィオは父が1200mとマイルG1を勝ったロードカナロア。産駒も1400m以下に実績あり。
また、芝1800m重賞はG1が行われない距離。G1が多数行われる根幹距離の1600m、2000mとは異なる独特の反主流、非根幹距離。
ステルヴィオの牝系はG1が行われない芝1800mの鬼。一族の芝1600m実績は勝率8%。2000mは7%。その中間の1800mでは勝率は倍の14%。
芝1600m、2000mの合計勝利数は7勝。対して1800mは12勝。なお、根幹距離ではなくG1が行われない芝1400mの勝率も14%。
根幹距離ではない反主流の非根幹距離でパフォーマンスを上げる一族。かつ、スピード指向の強いタイプ。人気ですが逆らえません。
ステルヴィオの母ラルケットはデビューから芝1400mを連勝した、根幹距離ではない短距離タイプの牝系。同様に1400m適性が高いのがエポカドーロの母ダイワパッション。
エポカドーロの母父フォーティナイナーはダート1200mの名血サウスヴィグラスの父父。
当レースで重要なスピード指向の血統。2戦目で直線の短いマイルを逃げて圧勝したようにスピードの裏づけも十分。前走もスタートから2ハロン目に10秒台で走り、前半600mを34秒台のラップを刻みながら圧勝したスピード持続勝負に強いタイプ。当レース向きの血統、戦歴の馬。