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過去の勝ち馬が凄い! これぞ出世レース/名古屋大賞典

  • 2018年03月28日(水) 18時00分


ビッグネームがずらり! 今年飛躍していくのはどの馬か!?


 3月29日(木)名古屋競馬場で行われる『第41回名古屋大賞典(JpnIII・1900m)』。このレースはとにかく過去の勝ち馬が凄いんです!ここ10年の優勝馬を見てみると、まず昨年のケイティブレイブはのちに帝王賞、川崎記念を制しJpnI2勝馬となり、先日もダイオライト記念を勝って重賞7勝目を挙げたばかり。2016年のアウォーディーはダート転向後3連勝で名古屋大賞典を勝利すると、その後も連勝を6に伸ばしJBCクラシックを制覇。2013年のホッコータルマエはのちにGI・JpnI10勝の偉業を達成。2012年のニホンピロアワーズは同年のジャパンカップダートを制覇。2011年のエスポワールシチーはこの時点ですでにGI・JpnI5勝の実績を持っての参戦であっさりレコードで勝利。牝馬ながら2010年に勝利を挙げたラヴェリータはその後JpnIでは2011年かしわ記念での2着が最高着順でしたが、牝馬戦線に欠かせない存在でした。2009年のスマートファルコンはのちにGI・JpnIを6勝し、重賞19勝の偉大な成績を残しました。

昨年の勝ち馬ケイティブレイブは、のちに帝王賞(写真)、川崎記念を制覇(撮影:高橋正和)


 どうですか? こうやって並べてみると改めて驚きますね。ビッグネームがずらりと並び、これぞ出世レースと言っていいでしょう。今年このレースを制し、飛躍していくのはどの馬か!?「期待して応援していた馬がのちにGI・JpnIホースまで登り詰める」というのは競馬ファンにとって大きな喜びです。前置きが長くなりましたが、夢に描いた未来を実現してくれそうな1頭を探して、今年の名古屋大賞典を展望していきたいと思います。

サンライズソア(Soar)の馬名通り、先輩たちに続けるか


 筆頭は成長力に期待したい4歳馬サンライズソア。重賞未勝利ながら昨年のユニコーンSでサンライズノヴァの3着、ジャパンダートダービーでヒガシウィルウィンの2着、武蔵野Sでインカンテーションの2着と、力上位は実証済み。特に武蔵野Sでは古馬の一線級相手に好勝負を演じました。その後12月の師走Sで1番人気10着、年明け2か月ぶりの仁川Sで2着と気性的に安定味に欠けるところはありますが、小回りの名古屋コース・1900m戦はこの馬にとって有利に働きそう。ミルコ・デムーロ騎手とのコンビで初重賞制覇を狙います。父シンボリクリスエス、母父スペシャルウィーク、祖母も芝の重賞ウイナー・ビハインドザマスクと並んだ名前を見ただけでワクワクする血統。サンライズソアのソア(Soar)は急上昇という意味で、ここをきっかけに上昇した先輩たちに続き、高く舞い上がって欲しいと思います!

ミルコ・デムーロ騎手とのコンビで初重賞制覇を狙うサンライズソア(写真は17年青竜S優勝時、撮影:下野雄規)


 ミツバの父はダートの名馬カネヒキリ、祖母ゴールデンジャックは1994年のオークス2着もある芝の重賞ウイナーでこちらもワクワクする血統。昨年7月の盛岡・マーキュリーCを制し重賞初制覇。11月のJBCクラシックでサウンドトゥルー、ケイティブレイブに次ぐ3着に大健闘。続くチャンピオンズC、東京大賞典ともに6着。GI・JpnI戦線で戦った相手を考えれば今回は当然上位争いが望めます。

GI・JpnI戦線で戦った相手を考えれば今回は上位争いが望めそうなミツバ(写真は17年マーキュリーC優勝時、撮影:武田明彦)


 メイショウスミトモは昨年9月シリウスSで重賞初制覇(この時ミツバは8着)。12月のチャンピオンズCは14着と大敗したものの名古屋グランプリで重賞2勝目を挙げました。名古屋グランプリと名古屋大賞典を両方勝った馬といえば2012年のニホンピロアワーズがいます。ちなみに昨年のケイティブレイブは名古屋グランプリ2着でした。今回一頭だけ57kgで他馬より重い斤量ですが、重賞を制した舞台というのは大きなアドバンテージです。

名古屋グランプリ(写真)を制した舞台で重賞3勝目を狙うメイショウスミトモ(撮影:高橋正和)


 4歳の上がり馬、モズアトラクション。昨年10月にダート転向後6戦4勝、前走・甲南S(阪神・1600万下)を勝ってオープン入り。負けた2戦も掲示板を確保していて底を見せていないのは魅力。初のダートグレード競走挑戦、初の地方競馬参戦ですが、鞍上に名古屋で乗り慣れた笠松の佐藤友則騎手を配し、上位を脅かします。

 キーグラウンドも4歳の上がり馬。前走・門司S(小倉・1600万下)1着でオープン入りしたばかり。こちらも地方競馬参戦は初めてですが、前走出遅れから巻き返して勝利を挙げており、器用なタイプで上手くこなせそう。ダートグレード競走でどこまでやれるか注目です。

器用なタイプで初の地方競馬も上手くこなせそうなキーグラウンド(写真は17年赤穂特別優勝時、(c)netkeiba.com)


悲願のダートグレード競走のタイトルを! カツゲキキトキト


 JRA勢を迎え撃つのは地元愛知のカツゲキキトキト。昨年このレース3着のあとダートグレード競走では10月の白山大賞典でインカンテーションの2着、12月の名古屋グランプリでは1番人気に推され3着。JRA勢相手に常に上位争いができる地方馬の代表的な存在に成長しましたが、届きそうで届かないダートグレード競走のタイトル。今回、名古屋グランプリよりも相手が揃った印象で、正直厳しいかもしれません。とはいえ先日の黒船賞で9番人気の伏兵・兵庫のエイシンヴァラーがJRA勢を撃破。ダートグレード競走での実績を考えたらカツゲキキトキトの方が上で、悲願達成も夢ではありません。

地方馬の代表的な存在のカツゲキキトキト(写真は18年アクアマリンOP優勝時、撮影:谷口浩)


 今回のメンバーで唯一の牝馬、大井のラインハート。JRAから移籍初戦のJBCレディスクラシック3着で世間をアッと言わせ、その後もクイーン賞3着、TCK女王盃3着と牝馬戦線で上位争い。久しぶりの牡馬相手の一戦となりますが、末脚が活きる展開ならば上位争いに加わるかも。

ラインハートは久しぶりの牡馬相手の一戦も、末脚が活きる展開ならば上位争いにも(写真は16年北九州短距離S優勝時、(c)netkeiba.com)


 今年もJRA勢優勢の印象ですが、もしカツゲキキトキトが勝てば2003年のマルカセンリョウ以来15年ぶりの快挙。前述した通り、このレースを勝った後に大きく飛躍しGI・JpnIホースとなった馬が多く、ダートグレード競走の中でも重要な位置付けと言える名古屋大賞典。春の訪れを告げる戦い、今年はここからどんなスターホースが誕生するのか、先々を見据えてご覧ください。

※次回の更新は4月10日(火)18時。翌日に船橋競馬場で行われる「マリーンC」のコラムをお届けします。


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【ダートグレード競走とは】
中央競馬・地方競馬の交流を促進し、ダート適性のある実力馬の出走機会の拡大を図るため、全日本的な見地から体系づけられたダート交流重賞競走の総称。

埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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