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ブレイブスマッシュ、豪No.1スプリンターと対決 ここで勝てば“快挙”

  • 2018年03月29日(木) 18時01分
ビクトリア競馬便り

▲フューチュリティSで移籍後初G1制覇を果たしたブレイブスマッシュ(右)はT.J.スミスSへ(写真:Racingfotos Ltd)


(3月29日号)

 オーストラリア・ビクトリア州から競馬にまつわる話題をお届けする「ビクトリア競馬便り」。メルボルンと言えば、世界的にも良く知られているスプリング・レーシング・カーニヴァルがあるが、秋のこの時期も、興味深い競馬が毎週行われている。

ブレイブスマッシュが出走予定のG1・T.J.スミスSは多士済々


 秋の最大の競馬の祭典「フェスティヴァル・オブ・レーシング」は、先週のモーニントン競馬場で幕を閉じ、オーストラリアの競馬はシドニーへと舞台を変える。

 4月7日にランドウィックで行われる賞金250万豪ドルのT.JスミスS(1200m)に、日本から移籍したブレイブスマッシュが出走を予定している。前走G1フューチュリティS(1400m)で、見事移籍後初G1制覇を果たしたダレン・ウィーア調教師の管理馬ブレイブスマッシュは、オーストラリアで2番目に賞金が高いスプリントレースとされるT.J.スミスSでG1・2勝目を狙う。

 日本の重賞・準重賞で2、3着の実績はあるものの(*)なかなかG1優勝に届かなかったブレイブスマッシュだったが、ついに南半球でG1を制し、トップスプリンターとしての地位を確立したのである。その勢いはフューチュリティSの3週間後に行われたG1ニューマーケットH(1200m)でも衰えることなく、リンジーパーク所属のディフェンディングチャンピオン・レッドカークウォリアーにゴール直前で交わされて2着になったが、その豪快な末脚は見事なものであった。これまでのパフォーマンスを踏まえて、T.J.スミスSへ矛先を向けることになったのである。
(※1 編集注:同馬は2015年にサウジアラビアRCを優勝していますが、新設重賞のため、その時点では格付けがされておりません)

 T.J.スミスS出走が実現すれば、オーストラリアNo.1スプリンターのレッドゼルや、ブレイブスマッシュ同様、G1ギャラクシーS(1100m)でG1初制覇を果たしたインハータイムといった強豪と対戦することになる。昨年、大外から強烈な破壊力を見せてこのレース3連覇を果たしたシャトークゥアは記憶に残っていると思うが、そのシャトークゥアにゴール前交わされて2着となったイングリッシュや、G1ウィリアムリードS(1200m)勝ち馬ヘルベントなど好メンバーが揃う予定だ。

ビクトリア競馬便り

▲好メンバーが揃うなか、力を見せることができるか


 ブレイブスマッシュがT.J.スミスSに勝てば、獲得賞金が370万豪ドル(日本円で約3億円)を超える快挙となる。

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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