◆本来の弾むような動きが戻っている
頭数こそ多くないが、4歳ソウルスターリング(阪神JF,オークス)、5歳アドマイヤリード(ヴィクトリアマイル)以下、今年のヴィクトリアマイル(5月13日)を展望する馬がそろった好カード。馬場も回復し、日曜日の「桜花賞」をイメージできる阪神の1600mでもある。時計の推測も可能になる。
ラビットランはローズSのあと、重馬場の秋華賞(4着)→ターコイズS(4着)→京都金杯(8着)ともう3回も連続して痛い目に会っているが、秋華賞は初の2000mが重馬場になったから仕方がない。ターコイズS、京都金杯は、なんとか体調キープと考えたが、少しずつ馬体重が減ってちょっとカリカリしていたあたり、ピーク過ぎの疲れがあったのではないかと思える。
リフレッシュ放牧のあとの今回は、身体もふっくらし、本来の弾むような動きが戻っている。まだまだ伸びるはずのラビットランの広がる可能性に注目したい。
初芝だった500万下の中京1600mは、16頭立てを4コーナー最後方から直線一気。レース上がり34秒3の決着をこの馬は33秒0。「11秒1-11秒6」の直線を、どう推測しても2ハロン連続して10秒台で伸びている。そうしないと33秒0にならない。
500万下を勝って、いきなり挑戦したのがGIIのローズS1800m。レース上がりは34秒9の高速レースで1分45秒5だったが、ラビットランの上がりは33秒5。500万下を差し切ったレースとほとんど同じようにレース上がりを「1秒4」も上回っている。
直線の残り2ハロンが「11秒3-12秒0」のラップなので、ラビットラン自身は推定「10秒6-11秒2」くらいで猛然と伸びたことになる、リスグラシュー、モズカッチャン、レーヌミノルなど同期のトップクラスは、直線だけで問題外だった。日本ではヤマニンパラダイス、トワイニング。さらには名種牡馬グリーンデザートなどで知られるUSAの名牝系に、現代のアメリカをリードする大種牡馬タピットが加わった圧倒的なスピード能力が、高速の芝で爆発力となって示された激走である。
今回は立ち直っている。GI馬のソウルスターリングや、アドマイヤリード。さらには同期のリスグラシュー、ミスパンテールなどと互角以上の能力全開に期待する。