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【中内田充正×藤岡佑介】第3回『ダノンプレミアムでGIを勝っても“淡々”としていた訳』

  • 2018年04月18日(水) 18時02分
with 佑

▲朝日杯FS優勝時のダノンプレミアム、厩舎初GIでも平常心でいられたわけとは? (C)netkeiba.com


「芝は世界水準にあると思うんですが、ダートに関してはアメリカとはまだとんでもなく開きがあるような気がして」、そう語った佑介騎手。中内田調教師によると環境や調教以上に血統が違うのだと言います。それだけ種牡馬の影響は偉大。日本で産駒が活躍しているエンパイアメーカーも、そんな種牡馬の一頭。ケンタッキーダービーで1番人気に支持された同馬。結果は惜しくも2着。当時担当していた中内田調教師は、今だから言える反省点があると言います。その経験が、今のダノンプレミアムにも生きていると言います。(取材・構成:不破由妃子)

【中内田充正厩舎のオフィシャルHPはこちらから!】http://nakauchida.com/



自分じゃなくて馬、何事も馬を中心に考えなアカン


佑介 アメリカと日本では、馬の作り方が全然違うということですが、たとえばアメリカの超一流馬がチャンピオンズCに参戦した場合、いったいどういう走りをするのか、一度見てみたいという願望があるんです。アメリカの競馬と同じくテンからぶっ放したとして、そのまま圧勝するのか、あるいは最後は止まるのか。

中内田 本当の一流馬がきたら、テンからぶっ放したまま圧勝すると思う。それこそ、レコードがでるような競馬ね。ただ、僕がお世話になっていたフランケル厩舎でいえば、チャンピオンズCよりブリーダーズカップの名誉が上回るから、一流馬を日本に連れてくることはなかったけどね。賞金よりも、種馬にすることのほうが大事やから。

佑介 そうですよね。時期的にも、どちらも全力投球は無理ですし。ただ、アメリカの一流馬が自国と同じパフォーマンスで圧勝すれば、日本でもアメリカと同じような馬作りをして、同じような乗り方ができれば、ダートで無双状態になるんじゃないかと思ったんですけどね(笑)。

中内田 確かにね。佑介がそう考えるのもわかる。

佑介 日本の芝馬と芝のレースはすごくレベルが上がっていて、いまや世界水準にあると思うんです。ただ、ダートに関しては、アメリカとはまだとんでもなく開きがあるような気がして。国内ですら、ダートはクラス間の力の差が芝より大きく感じますからね。だから、アメリカで一流といわれるダート馬は、いったいどんなものなのかと興味が湧くんです。もう息を入れるとか入れないとか、そういう問題ではないですもんね。

中内田 日本でもそういう馬を作ろうと思えば作れるけど…、間違いなく馬が耐えられへん。環境や調教の違い以上に、血統が違うからね。

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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

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1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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