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前走GI・GII組が意外と弱い、勢いを重視したいフローラS

  • 2018年04月20日(金) 18時00分


◆サトノワルキューレは過剰評価になる?

 フローラSは前走GI・GII組が意外と弱く、どちらかというと勢いを重視したいレース。ただ、キャリアが浅ければよいかというとそうでもないので、どの馬をピックアップするかは難しい。

 今回人気になりそうなのがサトノワルキューレ。デムーロ騎乗は魅力だし、前走2400mという馬は過去3頭だけいて2頭が3着している。ただこのレースにおいてキャリアが浅い=成績に疵が少ない馬は過剰評価される傾向があり、オッズについては注視していきたい。

 逆に枠順が出て人気が落ちそうなのがノームコア。フラワーC3着、戸崎騎手とコースの相性も良いし、ハービンジャーのコース成績も良い。それだけに期待できるはずの1頭だが、大外枠はさすがにキツいかもしれない。ヒモに回すのが妥当なところか。

 対照的に内枠を引いたのがサラキア。個人的にチューリップ賞4着はそれほど評価できないと思っている(上位3頭とその他の力量差が大きい)のだが、血統的なポテンシャルはありそう。この枠を生かす競馬ができるかどうか。

 レッドベルローズ重賞入着歴があって前走同距離勝ち。ただこのレースは意外と前走同距離=2000m組が走っていない。馬の能力そのものを評価して△上位くらいというのが個人的な評価だ。

 オハナはやはり距離が課題だろう。マイラー色の強い母系で、上も好走例のほとんどが1800mまで。2000mを全くこなせないということはないと思うが、初距離の2000mがどうか。あとはスタミナが問われる展開になるかどうかにもかかっている。

 ヴェロニカグレースは勝ち切れないまでも相手なりに走れる馬。ただこれもレッドベルローズ同様、さほど走っていない前走2000m組というのが問題。コース替わりで初の東京というのもテーマなるが、血統だけなら東京芝2000mは歓迎材料だ。

 大穴狙いならやはり内半分の枠が前提になるかと思うので、ウスベニノキミ、オスカールビーを候補に挙げておきたい。個人的には位置が取れるオスカールビーに魅力を感じる。万人に薦められる馬ではないが、3着でもいいという前提の大穴としてなら面白い1頭だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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