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結局は“枠”/天皇賞・春

  • 2018年04月24日(火) 12時00分


◆内枠から大穴が頻繁に出ているのは御存知の通り

 私も毎週このコラムでデータや理屈をこねくりまわしているが、天皇賞春については結局、枠順に尽きると思う。

 そもそも、京都は2200mと2400mでも、勝ちきるためには内枠を引いていたほうが有利だ。2013年以降の京都芝2200m・2400mにおける枠番成績は以下の通り。

データ

 1,2枠の勝率と単回収率の高さがお分かりいただけるだろう。これだけを見ると7枠や8枠も穴になっているように見えるが、7枠の回収率は馬番7,8番、つまり少なめの頭数の場合によって支えられている。8枠は15番から単勝万馬券が出たりしているが逃げた馬によるもので、「多頭数・外枠・差しか捲りで穴」というのはなかなかない。

 3200mのデータは出したところで天皇賞春そのもののデータなわけで、内枠から大穴が頻繁に出ているのは御存知の通り。レースを見ても残り800m・坂の下りからペースが上がって、そこで外を回りつづけるのはしんどい様子が見て取れる。理想は内枠から先行、次は内枠・中団から一か八かのイン突き。差しタイプは上位人気馬が地力で来るパターンはあるが、穴としてその形を狙うのは難しい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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