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早期デビューはクラシックへの近道(辻三蔵)

  • 2018年04月24日(火) 18時00分


◆今春も良血2歳馬が続々とゲート試験合格

「素質馬は2歳秋デビュー」は一昔前の話。昨年の朝日杯フューチュリティS2着馬で今年のスプリングSを優勝したステルヴィオは3月30日に美浦トレセンに入厩。4月7日にゲート試験に合格後、ノーザンファーム天栄に短期放牧。1カ月間の調整期間を経て5月12日に帰厩し、6月4日の2歳新馬戦(東京芝1600m)で勝利した。

 6月の阪神開催では昨年の朝日杯フューチュリティSを勝ったダノンプレミアム(6月25日出走)、7月の中京開催で昨年の東京スポーツ杯2歳Sを優勝したワグネリアン(7月16日)が新馬戦を勝利。

 夏の新潟開催では桜花賞を優勝したアーモンドアイ(8月6日出走)、昨年の阪神ジュベナイルFを制したラッキーライラック(8月20日出走)がデビューしている。

 初期育成の技術向上、成長段階を見極めた上での的確なマネジメント能力を生かし、早期デビューからクラシック競走への道筋を築いている。

 今春の美浦トレセンでも良血2歳馬が続々とゲート試験に合格。藤沢和雄厩舎のグランアレグリア(牝、父ディープインパクト、母タピッツフライ)、コントラチェック(牝、父ディープインパクト、母リッチダンサー)は4月11日にゲート試験に合格。

 グランアレグリアは米国芝GIで2勝した母の初仔。在厩調整で3回東京開催でのデビューを目指す。

 コントラチェックは重賞3勝のバウンスシャッセの半妹。現在はノーザンファーム天栄に調整放牧に出ている。

 堀宣行厩舎はミディオーサ(牝、父ディープインパクト、母ミスエーニョ)が4月19日にゲート試験に合格。半姉は2016年のファンタジーSを制したミスエルテ。4月20日にノーザンファームしがらきに調整放牧に出ている。

 現在入厩している母マンドゥラ(牡、父マンハッタンカフェ、馬名予定ブーザー)は、2016年セレクトセール当歳市場で金子真人ホールディングスが7344万円で落札。近親にワールドエース(2012年皐月賞2着)がいる良血馬。坂路主体の調整で乗り込みを進めている。

 今年、関東リーディング1位の木村哲也厩舎はグロリアーナ(牝、父ハーツクライ、母ベネンシアドール)、ポリアンサ(牝、父ハービンジャー、母メジロルルド)が4月13日にゲート試験に合格。

 グロリアーナはGII2勝のデニムアンドルビーの半妹。現在はノーザンファーム天栄に調整放牧に出ている。

 ポリアンサは祖母にGI5勝のメジロドーベルがいる良血馬。兄姉6頭中4頭がJRAで勝ち上がる堅実な血統。在厩調整で早期デビューを目指す。

 国枝栄厩舎はディキシーナイト(牡、父ダイワメジャー、母カメリアローズ)、ハヤヤッコ(牡、父キングカメハメハ、母マシュマロ)、ベルクワイア(牝、父ロードカナロア、母スカーレットベル)が4月6日にゲート試験に合格。現在は調整放牧で成長を促している。

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