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波乱イメージの強い天皇賞春、実は前走連対馬が強い

  • 2018年04月27日(金) 18時00分


◆とんでもない穴を狙うなら内枠!

 天皇賞春はたまにとんでもない穴馬が馬券に絡むので波乱イメージばかりが先行しているが、実は前走連対馬が強いレース。その中から軸を選びつつ、ヒモで人気薄馬を引っ掛けるような形が理想だ。

 本番との距離差が小さいということもあって阪神大賞典組が人気になりやすいが、前走連対馬に限ると阪神大賞典組と日経賞組はほぼ同レベルの成績。そう考えると日経賞勝ちのガンコにとって今回はかなりのチャンスだ。枠も悪くない内寄りを引いたし、先行力もある。心配なのは状態面で、しっかりした休養を経験せずに使われ続けているので、上積みは見込みづらい。前走レベルのデキは欲しいところだ。

 日経賞2着のチェスナットコートは枠順としては最高のところを引いた。ただ、初手から好位に行くタイプではないのでどこまで下げるかと、馬群をどう捌くかが問題。

 阪神大賞典勝ちのレインボーラインは菊花賞2着馬でもあり上位人気に推されそう。ただ、昨年ほどではないものの外寄りの枠だけに、どういう戦略でいくかは難しいところだ。

 阪神大賞典の2着以下に目を向けると、クリンチャーが8番枠で悪くないところにいる。ただ、2列目だと内から3番目になる可能性があり、3列目でよりインを回るか、そのあたりが難しい。いずれにしても先行勢のスタートと隊列の出来方で結果はどうにでも変わりうる。

 サトノクロニクルもなるべく前には付けたいところだが、枠と内にいる先行馬を見るとなかなか簡単な競馬にはならないように思える。アルバートはいわゆる「筋金入りのステイヤー」だが、差しタイプでかつ過去2回より外の枠になったのはマイナス。こちらは自分の形を崩さず、一か八かの直線勝負でいくしかないだろう。

 シュヴァルグランは今回1番人気の可能性がある。前走は距離不足でもあったので着順は気にしないでいいだろうが、昨年(6番枠)よりは枠が外。しかも自身より内に先行馬が多い。昨年の2着時やJCでは積極的な競馬が結果に繋がったが、それをこの枠からできるかどうか。

 とんでもない穴を狙うなら、やはり内枠から。過去10年、10番人気以下で馬券に絡んだ馬は6頭いるが、馬番は1,2,2,3,4,6番。今回だとミッキーロケットとカレンミロティックが候補か。ミッキーロケットは前2走を気にせずにもう一度好位にいければ面白い。カレンミロティックは10歳馬だが、過去に2回穴をあけていて今回もこの枠だから、△くらいはつけてもバチは当たらないだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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