◆順調に成長カーブを描く活躍馬は思われるより少ないが…
今年、ディープインパクトの産駒が、なんと「7頭」も出走してきた。みんな印のついている人気馬ばかりである。
今年、皐月賞に出走していたディープインパクト産駒は、初年度産駒が3歳に達した2011年以降、最少タイの「2頭」だった。
では、この世代のディープインパクト産駒の始動が遅かったのかというと、ディープインパクト産駒の2歳戦で勝ち上がった頭数は、2010年以降、全国で「35、29、34、36、32、35、30頭…」と推移してきて、昨2017年は史上最多の「50頭」もいた。まるで方針を変更するかのように、2歳戦でバリバリ勝ち上がっていたのである。
エース種牡馬はちょっとした変化でなにかと推測されるから、大変ではあるが、あれだけ勝ち上がっていて、皐月賞にはたった2頭の出走にとどまり、なんとしても日本ダービーに駒を進めたいこの青葉賞には7頭。この落差の分析は大変である。
そして、「青葉賞に出走した馬」として日本ダービーに出走した馬は、11年トーセンレーヴ(本番9着)、12年エタンダール(本番8着)、13年ヒラボクディープ(13着)、14年ワールドインパクト(10着)、15年0頭、16年ヴァンキッシュラン(13着)、プロディガルサン(10着)、17年アドミラブル(3着)。計【0-0-1-6】。
ワールドインパクト、ヴァンキッシュラン、アドミラブル…など、日本ダービーには出たものの……が多い点が気になる。
ディープインパクト産駒は圧倒的な優秀性を誇ると同時に、負担のかかるビッグレース戦線でつまずくと、注目度大なのでそう思ってしまうのかもしれないが、順調に成長カーブを描いて活躍してくれる馬が思われるより少ない。
そのディープインパクト産駒に期待しようというのだから厳しいが、ディープインラヴは、ディープインパクトの後継種牡馬としてトーセンホマレボシ、スマートロビンなどとともに早期に種牡馬入りし、もう産駒が活躍している日本ダービー馬ディープブリランテの全弟。あまりシャープではなく、鋭さより粘り強さ、しぶとさで活躍している点で全兄ディープブリランテに似たタイプと思える。前回の2200mを「61秒2-(12秒3)-59秒8」。絶妙の粘り腰で勝ち上がってきた。評価は低いが、この力強い粘りが、ほとんどの馬が初距離となる2400mで生きるだろう。大穴はバテることなく伸びるモンテグロッソ。