スマートフォン版へ

別ルートからの出走馬に注意/NHKマイルC

  • 2018年05月01日(火) 12時00分


◆最も多いのはニュージーランドT組だが…

 NHKマイルといえば、前走レースで多いのがニュージーランドトロフィー。過去10年の出走馬180頭中、3分の1以上にあたる64頭がニュージーランドトロフィーから来ている。

 ただこのニュージーランドトロフィー組、勝ってきた馬が過去10年で[1-0-0-8]、2着してきた馬が[0-1-0-8]。同じ1600mでも前走着順が全くアテにならないので、どれを選んでいいものか分かりづらい面がある。また、ここ4年は3着馬が2頭出ている(人気薄での3着なので馬券上の価値はあったが)だけで、ますます扱いづらい。

 かわって目立つのがクラシック路線からの転向組だ。アエロリット、メジャーエンブレムは桜花賞組。クラリティスカイやロードクエストは皐月賞組。アネモネSから来たリエノテソーロ、スプリングSから来たミュゼスルタンのようなトライアルからの転向組もいる。

 一冠目もしくはそのトライアルから来て馬券に絡んだ馬は過去10年で12頭。いずれもオープン勝ちか重賞2着があった。収得賞金が足りているのだから当然ではあるが、その「オープン勝ちか重賞2着」が前走だったという馬はレッドスパーダ1頭だけ。直近のレースでアピールする面がないぶん、過剰人気にもなりにくいメリットがある。

 今年の登録馬で、前走が桜花賞・皐月賞もしくはそのトライアルという馬は4頭。桜花賞から来た3頭とスプリングSから来たルーカスだ。おそらくはどれも人気にはならないはず。高配当の立役者になってくれるかもしれない。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング