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ディープ馬場なのか? デピュティミニスター馬場なのか?

  • 2018年05月11日(金) 19時00分


◆東京芝マイルは上位種牡馬を買ってもプラスにならない

 先週のNHKマイルCは、例年当レースに相性の良いフレンチデピュティ系のパクスアメリカーナを狙いましたが、凡走。その他に狙っていた1400以下指向のタイプも全滅。ディープインパクト産駒が1、2着。3着もキングカメハメハ産駒という結果に。

 同コースで行われるヴィクトリアマイルもNHKマイルCの上位血統と似たような血統を狙うのであればレッドアヴァンセ。

 父は先週も1、2着のディープインパクト。母はNHKマイルC3着のレッドヴェイロンと同じ(つまり姉)。

 NHKマイルCのディープ産駒は、外枠にいたほうがより有利。先週のように外枠のディープ産駒が一瞬の差しを決めやすいようであれば、ワントゥワン。

 2015年、一昨年の当レース勝ち馬、ストレイトガールに近い指向の血統が有利ならば、狙いたいのは、レーヌミノル。

 レーヌミノルの母父はタイキシャトル。ストレイトガールの母父もタイキシャトル。ストレイトガールの父フジキセキはサンデー系種牡馬で産駒は1600m以下の勝ち星比率が高い種牡馬。

 レーヌミノルの父ダイワメジャーも1600以下の勝ち星比率が高く、当コースG1勝ち馬も出している種牡馬。

 先週の馬場は高速なだれ込みより、高速差し優勢でディープ産駒に有利ではありました。

 アエロリットは先週よりも高速持続化してなだれ込める馬場になれば、相対的に有利(先週のクロフネ産駒のパクスアメリカーナは馬場適性以前の問題で力を出せなかったようにも思えますが)。

 このように東京芝マイルは馬場を読むのも難しいのですが(だから楽しいのですが)、東京芝に限らず芝の主流条件はディープ産駒のような上位種牡馬を買っても、そのままプラスになるわけでもない難しい条件。

 一方、非主流(G1が行われない)新潟芝1000mなどは、大雑把な血統のククリでも血統の傾向が明確な条件。

 新潟芝1000mのレコードホルダーはカルストンライトオ。サラブレッド3大始祖のうちの超希少系統に属するゴドルフィンアラビアン系。なお、同系は出走馬全体の1%にも満たない系統。

 3大始祖という超大雑把なククリの希少系統が強いのですから、大雑把な血統のククリで狙うだけでも儲かる条件。

 たとえば「父がノーザンダンサー系」の単勝回収率は149%。複勝回収率110%。血統云々の前に明らかに成績が落ちる1、2枠を除いた「3〜8枠」の馬は単勝回収率181%で複勝回収率131%

「父サンデー系のような主流系統よりノーザンダンサー系の持続力が活きる&1、2枠は不利になりやすい」「明確な構造」が発生。どんな馬場になろうとも、主流血統や1、2枠が有利になるシチュエーションは稀。だから、毎年馬券的に優れた結果を残します。

 今週末も新潟芝1000mが2つありますので、楽しみたいもの。

 それにしてもカルストンライトオ。種付け料30万円とは…。少なくとも新潟芝1000mの評価ならディープインパクトの100分の1以下(種付け価格)は評価低すぎです。

 もっとも、馬を買う娯楽は馬券のように基礎期待値で示せば50%以下は確実。期待値(価値)を語るのがナンセンスかもしれませんけど、個性のある種馬の産駒がもう少し増えた方が楽しそうです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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