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【オークス】アーモンドアイ“トリプルクラウンの夢”を見据えて/シルクR・米本昌史代表(前編)

  • 2018年05月18日(金) 18時02分
GIドキュメント

▲アーモンドアイの二冠なるか? シルクレーシング・米本昌史代表インタビュー


ラッキーライラックという圧倒的1番人気を抑え、桜花賞を勝利したアーモンドアイ。結果もさることながら目を見張るような末脚に、所有するシルクレーシングの米本昌史代表は「これは強い」と驚いたといいます。あまりのパフォーマンスに、ダービー参戦への声もあがったほど。デビューからの成長ぶり、陣営の期待、オークスへの手応えを、米本代表にうかがいます。(取材・文=不破由妃子)


桜花賞直行ローテを選択した理由


──桜花賞優勝、おめでとうございます! ローブティサージュの阪神ジュベナイルF(2012年)以来、6年ぶりとなるGI勝利で、しかも衝撃的な末脚でしたね。

米本 いや、本当にすごい脚でしたね。直線半ばですでに勝ちを意識できるような脚で、普段は「来い!来い!」とか叫ぶほうなんですが(笑)、あそこまでの強さを目の当たりにすると逆に声が出なかったです。

──まさに呆気にとられたような。

米本 そうですね。ただただ「これは強い!」と思いながら観ていました。実際、ほかの馬とは上がりが1秒くらい違いましたからね(アーモンドアイの上がりが33秒2に対し、2番目の上がりをマークしたトーセンブレスが34秒2)。

GIドキュメント

▲桜花賞で圧倒的なパフォーマンスを見せたアーモンドアイ (C)netkeiba.com


──ラッキーライラックという圧倒的1番人気がいるなかでのレースだったわけですが、米本代表としては相当手応えを感じられていたのでは?

米本 いえ、正直、GIを勝つということ自体、よくわかっていなかったというか(苦笑)。というのも、僕自身、シルクに参画したのが2013年1月で、最初の仕事がローブティサージュの祝賀会だったんです。だから、GIを勝つこと自体、初めての経験で。もちろん、期待はしていましたが、期待以上の走りでしたね。まさかあそこまでの脚を使ってくれるとは思っていませんでした。国枝先生は、入厩した時点でかなり手応えを感じられていたようで、最初から「これは走るよ」と言ってくださっていましたけどね。

──「世代のベストだ」とおっしゃっていたとか。

米本 そうですね。実際、デビュー戦は2着でしたが、すごくいい脚を見せてくれましたからね。勝ち上がった2戦目は、まさに持ったままで。

──ノーステッキでの圧勝でしたものね。あれは強烈でした。

米本 あの一戦で、「これは相当強いね」ということになりまして。桜花賞から逆算して、ちゃんとステップを踏んでいこうということで、シンザン記念を選んだんですけどね。長距離輸送が伴うのはもちろん、牡馬の重賞級との最初の戦いで、雨も降っていたし、いろんな意味でチャレンジでした。しかも出遅れて…。

──万事休すかと思いきや、直線は外から悠々とゴボウ抜き。このときも、レースの上がりが35秒3に対して、アーモンドアイがマークした上がりは34秒4ですから、まさに力の違いを見せた一戦でしたね。

米本 本当ですよね。あの競馬があっての桜花賞でしたから、周りの方々の評価を聞いても、力を出してくれさえすればいいところまでは行くだろうとは思っていたんですけどね。

──さきほど、シンザン記念出走をチャレンジと表現されましたが、たしかに一見するとリスキーな選択にも思えます。でも、その時点でそれだけ自信を持っていらしたということですよね。

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