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人気逆転のオークス!距離適性をとるか、決め手の鋭さをとるか

  • 2018年05月18日(金) 18時00分


◆オークスは差し決着が多いが…

 桜花賞とは人気逆転で今度はアーモンドアイが1番人気、ラッキーライラックが2番人気になりそう。焦点は距離だが、距離適性だけならラッキーライラックのほうに安心感があり、決め手の鋭さではアーモンドアイということになる。

 アーモンドアイにとって2400mはこなせるかどうかの微妙なところ。3歳限定戦の2400mは必ずしも中長距離適性が求められるわけではないが、ぎりぎりのところではあると思う。スタミナそのものだけでなく折り合いも問題。名手ルメールをどこまで信じるかという問題でもある。

 ラッキーライラックは2400mでばったりくることはないだろうし、逆に2400mがプラスとなる可能性はこちらのほうがある。今回のテーマは位置取りだろう。前回に続いて内枠を引いてしまったが、どんな作戦でいくか。単純に捌く時間も余分にあるし、中団に構えてコースを探す作戦でいいようにも思う。オークスは差し決着が多く、昨年のソウルスターリングのような勝ち方は例外。阪神JFのような競馬でよいと思う。

 サトノワルキューレはアーモンドアイと脚質が重なるが、距離はこちらのほうがこなせそう。ただ、フローラS組は1着が取れず2,3着止まりという競馬が多い。堂々本命にするというよりは、シルシ上位に置いて一応本命馬との折り返しも押さえるといった扱いがよいのではと思う。

 オールフォーラヴは例年人気になる忘れな草賞勝ち馬だが、今年は桜花賞路線に大駒がいるうえ、川田がリリーノーブル→こちらが乗り替わりとなったのでさほど人気にはならなさそう。そういう年のほうが忘れな草賞組は怖い。好位の競馬もしている馬だが、今回は行きたい馬を行かせたうえで取れる位置を取り、そこから人気馬より早めに仕掛ければよいのではないだろうか。

 連対圏内のチャンスがあるのは以上4頭と見ている。リリーノーブルにも可能性はなくはないが、上位人気馬のどれか複数が距離に泣いてくれてはじめて2着候補、そうでなければ3着候補というところか。マウレアも同様だ。

 あと、狙うとすれば1〜2着が堅く3着だけ荒れる形。前からならカンタービレ、遅れ差しならウスベニノキミあたりが面白そうだが、3連単のオッズを見ないことにはどこまで手を伸ばせるかが分からない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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