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今年はややこしい…何とか当てたい日本ダービー

  • 2018年05月25日(金) 18時00分


◆皐月賞で展開に殺された馬たちには一転好走の可能性

 今年も日本ダービーがやってきた。ダービーと有馬記念は当てると向こうしばらく良い気分になれるレース。なんとか当てたいものである。

 今年のポイントは、皐月賞が荒れたうえに、当時回避したダノンプレミアムが人気になるということだろう。これだけややこしい年はなかなかない。

 そのダノンプレミアムだが、状態面の本当のところは外部からでは分かりようがない。距離のことも言われるが、2400mが合わないということはないと思う。距離について問題があるとしたら、気性によるものだろう。

 今回の1番枠は壁を作りたいという意味ではプラス。ただ、前に馬を置いたうえで外からどんどん前に行く馬が出ると、ダノンプレミアムはいままで経験の無い位置からレースをすることになる。それで大丈夫なのかどうかは、やってみないと分からないところだ。

 皐月賞馬エポカドーロは、好位から押し切って最終的には着差もつけるという内容。ただダービーは一転してスローからの上がり勝負になる可能性があり、そうなると「キレるタイプ」にやられる可能性がある。その意味で私個人は皐月賞上位馬を疑う立場なのだが、エポカドーロだけは着差もつけたので、シルシを回そうと思っている。

 逆に、皐月賞で展開に殺された馬たちはダービーで一転好走の可能性がある。当時人気だったワグネリアン、ステルヴィオ、キタノコマンドールがこれにあたる。

 ワグネリアンは、展開で損をしたにしても皐月賞でもう少しパフォーマンスを発揮してほしかったなというのが正直なところ。さらに今回はだいぶ外の枠を引いてしまった。壁を作りつつ、後ろすぎない位置を取れるかどうか。

 ステルヴィオはやはり距離が課題か。去年のルメールは決め手不足を位置(捲り)で補うスーパープレーを見せたが、今年はどういう手段でくるのか楽しみではある。

 キタノコマンドールは枠も無難なところを引き、買いやすい。あまり人気になるとオッズ的に買いづらくなるが、皐月賞凡走→ダービー好走のイメージに合う、上がり勝負に強い馬だ。

 他のレースから来る馬というと、やはりブラストワンピースになるだろう。自在性があって、速い上がりにも対応できるというのは魅力だ。

 ゴーフォザサミットは、青葉賞の勝ちっぷりこそよかったものの、それ以前の成績を考えると手を出しづらい感も。穴馬を軸にする人は抜けたらもったいないので、ヒモとして押さえるのはありだと思う。

 ステイフーリッシュは、どちらかというと消耗戦に向くタイプかと思うので、上がり勝負の競馬になるという私の想定では重いシルシを回しづらい。京都新聞杯組ではむしろアドマイヤアルバのほうが、どんな展開でも相手なりに走るという観点からヒモ穴候補として面白いと考える。ただそれでも3着候補扱いでいいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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