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初のマイル戦はいかに?/安田記念

  • 2018年05月29日(火) 12時00分


◆最大の注目点はやはり、スワーヴリチャードの参戦

 今年の安田記念、最大の注目点はやはり、スワーヴリチャードの参戦だろう。マイルをこなせるところを見せれば種牡馬になる際の価値は上がるが、大敗したら良い流れを断ち切ることにもなる。ファンにとっても大問題だが、馬自身にとっても大事な一戦だ。

 スワーヴリチャードの場合は単に距離短縮というだけでなく、キャリアを通じてはじめてのマイル戦という点もファンを悩ませている。デビュー戦から2000mを使われた馬。1800mの経験はあるがマイルは無い。

 そもそも、キャリアを通じて初のマイル、もしくはマイル以下のレースが古馬重賞だったというケースはどれだけあるのだろうか?

 現4〜23歳の20世代で、古馬の芝マイル重賞に出走した経験がある馬は1154頭。その馬たちがはじめて出走した1600m以下のレース(ダートを含むが地方は含まない)が明け3歳になって以降のオープン特別・重賞だったという馬は130頭のみでやはり少ない。うち重賞だけだと101頭とさらに減る。また、これはカク地・カク外を含んでいるのでそれを除くと65頭まで減る。

 しかもこれは明け3歳なので、春の3歳限定重賞も含まれる。距離短縮でシンザン記念、といったケースを除かねばならないのは明らかなので、3歳限定重賞を除くと残りは46頭だけとなる。

 その成績は[5-5-2-34]。勝率10.9%・複勝率26.1%はそれほど高いというわけでもないが、回収率の単121%・複138%は高い。コンゴウリキシオーのマイラーズC9番人気1着やブラボーデイジーのヴィクトリアマイル11番人気2着が効いている。

 GI限定だと[1-3-0-11]でトーセンラーがマイルCSに勝っている。全体の着度数はいまいちに見えるが上位人気になった馬が少なく、1〜3番人気になったのは4頭だけ。そのうち連をはずしたのはリアルスティールの安田記念だけなので、スワーヴリチャードの初距離も楽観的に見てよいように思う。どちらかというと、一度短縮をかけたあとの延長で折り合いがどうなるかのほうが心配だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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