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ダービー適性よりもスプリント適性が問われやすい安田記念

  • 2018年06月01日(金) 19時00分


◆非サンデー系の産駒が強さをみせているスプリント戦線

 今年のダービーも1〜3着の父はJRAダービー馬。そして1、3着の母父もJRAダービー馬。血統表のダービー馬密度がより濃くなってきています。

 一方で、ダービー血統のサンデーサイレンス系、キングマンボ系「ではない」父系が強さをみせているのがスプリント戦線。

 2016年以降、JRAの芝1200mG1は父サンデー系の勝利はなし。16年以降の芝1200mG1勝ち馬はすべて父が「非サンデー系」うち、3勝がフォーティナイナー系で1勝はサクラバクシンオー産駒。

 安田記念は、昨年がディープインパクト産駒のサトノアラジンが勝利したように、いわゆる「ダービー寄り」の「サンデーサイレンス系」も走るレース。ただし安田記念はダービーほどサンデー系やキングマンボ系が絶対的ではなく、馬場や展開、メンバーによっては「父が非サンデー系」も強いレース。過去10年の勝ち馬も父サンデー系が3勝。キングマンボ系が1勝。「父系が非サンデー系」の父系が6勝。

 父フォーティナイナー系のレッドファルクスは昨年の3着馬。ウオッカ、ストロングリターン、ロゴタイプ、モーリス、グランプリボスと「父が非サンデー系」の馬が、複数回馬券になるのも安田記念の特徴。

 レッドファルクスと同じく父がフォーティナイナー系。なおかつJRA芝1200mG1でも実績を残す父の産駒がブラックムーン。

 父のアドマイヤムーンは高松宮記念を異なる産駒が連覇。芝1200mではダービー常連血統以上に強さを見せる種牡馬。安田記念はスプリント指向の能力が問われる年も多く、そうなれば有利。

 安田記念で3着以内に走ったことがあるディープ産駒は5頭。

・母馬がスプリント指向が強いタイプ。もしくはアメリカ血統で日本ではダート短距離適性の高いタイプの血統。特に母父がダンチヒ系か米国型ノーザンダンサー系
・外枠(馬券になった5頭はすべて7、8枠)
 が走りやすいのが特徴。サングレーザーは母父が米国型ノーザンダンサー系。8枠。

 もっとも、安田記念はダービー適性とスプリント適性の中間的な面もあり、焦点がぼやけるのが難しいところ

「極端な血統を狙う」ことを追求するなら、先週の葵Sのようなレースを「選ぶ」方が簡単かもしれません。

 先週金曜は、某イベントに電話出演。「ダービーはどれも似た血統なので、馬券は葵Sを買ってください」と、ダービーで呼ばれているのに勝手に葵Sの話をはじめて(笑)、ラブカンプー(6人気。2着同着)を推奨しました。1、2着はいずれもサンデーもキングマンボも持たない馬。そして母父がJRAの芝1200mG1勝ち馬。ラブカンプーは父も母父も芝1200mのG1勝ち馬。血統の個性が生きるレースを選ぶことも重要です。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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