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天皇賞春組の格か、鳴尾記念の勢いか/宝塚記念

  • 2018年06月19日(火) 12時00分


◆金鯱賞→鳴尾記念組で顕著に現れてくる傾向

 宝塚記念が6月終わりに実施されるようになったのは2000年のこと(それまでは7月2週目、95年までは6月はじめ)。それ以降の前走レース別成績を見てみると……

データ

 ということで、好走馬の絶対数では天皇賞春、複勝回収率の高さではかつて宝塚記念のプレップレースであった金鯱賞と、現在のプレップである鳴尾記念が目につく。

 この2グループには前走着順についての傾向の違いがある。天皇賞春を勝ってきた馬は[3-2-1-6]とさすがに強いのだが、今年は不在。天皇賞春2〜5着馬は[3-3-1-21]、回収率が単47%・複50%とあまりおいしくない。一方で天皇賞6着以下から[2-3-1-22]で2〜5着組とそう変わらないし、単回収率は21%と低いが複穴はたまに出るので複回収率は81%ある。

 金鯱賞→鳴尾記念組を合算すると、トータルは[4-6-5-41]。ただこちらは前走着順による傾向がはっきりしていて、3着以内してきた馬が[4-5-4-15]の単152%・複159%に対し、4着以下だった馬は[0-1-1-26]で複回収率53%だ。

 格を重視で天皇賞春の負け組からいくか、勢い重視で鳴尾記念勝ちのストロングタイタンでいくか。まずはこの選択がテーマになってきそうな宝塚記念だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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