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【函館記念】“先行の利点”は早めに仕掛けられること エアアンセムで体現した藤岡佑介騎手

  • 2018年07月19日(木) 18時01分
哲三の眼

▲函館記念での藤岡佑介騎手の好騎乗をじっくり解説します (撮影:武田明彦)


函館開催も残り1週。今週は、週末の函館2歳Sの注目コンビと、先週の函館記念の回顧をお届けします。その函館記念は7歳馬のエアアンセムが重賞初制覇。勝利の立役者は、今期絶好調の藤岡佑介騎手でした。前走のエプソムC(5着)とは変わって先行策を取った佑介騎手。“先行の利点”を活かした騎乗に、「佑介、腕上げたな!」と哲三氏が称賛。(構成:赤見千尋)

エアアンセムは、重賞の舞台で勝つには騎手を選ぶ馬


 函館記念は5番人気のエアアンセム&(藤岡)佑介が、好位の内から直線で早め先頭という競馬で勝ち切りました。このコラムで何度も触れて来ましたが、今回も佑介が基本にしているレース、こういうレースをしたいなというレースができたと思います。

 前回のエプソムCでは5着という結果でしたが、その時から修正できていましたし、自分の目指している乗り方でしっかり勝てたということが、まずはファインプレーだったのではないでしょうか。

■7月15日 函館記念(6番:エアアンセム)

 先行することの利点を考えた時、脚を残して直線を向いてからゆっくり仕掛けたいという人もいるけれど、僕が考える「先行した時の利点」というのは、先行するからこそ早く仕掛けた方がいいと思っています。

 もちろん、ケースバイケースで違いはあるけれど、基本的には馬に頑張ってもらって先行してもらうんだったら、息を入れてあげたり、他の馬に突かれない環境を作るというのは、道中で騎手の腕でカバーすることなのではないかと。

 決め脚勝負では分が悪いから先行策を取っているということもあるだろうし、最大の利点は後ろの馬が来る前に仕掛けられることなので、今回のように先行して早めに仕掛けるという乗り方はとても良かったと思います。

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1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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