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今年の函館2歳Sは好配当?良いパターンに該当する馬が多数

  • 2018年07月20日(金) 18時00分


◆未知の要素が多いわりに1,2番人気が堅調

 函館2歳Sは未知の要素が多いわりに1,2番人気が堅調。ただ今年はこのレースにおける良いパターン、「前走芝1200mの新馬を逃げずに勝つ」に該当する馬が多いので、その中で相対的に人気の無い馬が好配当をもたらすということはあるかもしれない。

 スズカカナロアは王道の番手抜け出しで新馬を勝利。中1週となるが、函館開催が6週になって以降の成績を見ると、中1週は大きなリスクではない。あとは内枠を生かせるかどうか。

 アスターペガサスも番手抜け出しでの勝利。当時の4,5着馬が勝ちあがっていて、メンバーレベルが低かったわけではない。小崎騎手の減量が無い形になるが、その1キロを克服できれば面白い存在だ。

 ナンヨーイザヨイは開幕週の新馬で番手抜け出し。こちらも負かした馬が2頭勝ちあがっている。1分9秒台の時計が評価されて人気になりそうだが、今年の函館は開催日による馬場差がけっこうあった。時計の絶対値だけで人気になりすぎるのはちょっと嫌なところだ。

 カルリーノはそのナンヨーイザヨイに負けて2戦目で勝利。馬場を考えると好時計での勝利だった。大前提として新馬組>未勝利組なので本命などにはできないが、ヒモには検討する価値があるし、ナンヨーイザヨイから入る人ならなおさらだろう。

 ホールドユアハンドはルメールということで売れるのかもしれない。ただダート勝ちあがり、逃げ切り、福島からの転戦と、すべて強調材料の逆に該当する。北海道シリーズの2歳戦ではダートっぽい血統の馬が芝をこなすこともあるが、さすがにエスポワールシチー産駒の芝替わりはちょっと手を出しづらい。

 イチゴミルフィーユは4角でちょっともたつくところもあったが、先頭にたってからが強かった。輸送込みの中1週だし福島組の好走はあまり無いのだが、素材としては将来も含めて楽しみな存在だ。

 トーセンオパールは時計も普通だし牝馬限定を勝ってきた馬で、本命や対抗までは推しづらい。ただ北海道戦と相性の良いスウェプトオーヴァーボード産駒だし、内枠を利して複穴になる可能性は視野に入れておきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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