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枠順よりも前走着順に注目! 展開も鍵を握るアイビスSD

  • 2018年07月27日(金) 18時00分


◆人気でも買う価値のあるあの直千初挑戦馬

 新潟の直線1000mというと外枠有利がよく言われるが、フルゲートの8枠(16〜18番)あたりはともかく中途半端な外はそこまででもないし、内寄りでも先行力のある馬は最近こなすようになってきている。枠順を無視はできないが、振り回されないようにしたい。

 春開催でこのコース2勝をあげたダイメイプリンセスが人気になりそうだ。確かに当時は完勝と言える内容で、ファンが支持するのも当然といえば当然だ。

 韋駄天Sと比較した場合、ダイメイプリンセスは斤量+1キロ。当時2着のノットフォーマルは+4キロ。3着のレッドラウダと5着のナインテイルズは+3キロだから、これらの馬が逆転するのは大変。ただ、当時2番人気6着のアペルトゥーラは56→56キロだから、展開と馬群の状態次第では穴になりうる。アペルトゥーラも昨夏はこのコースで3連勝した馬だ。

 ラブカンプーも人気になりそう。1400mは少し長い印象なので、1000mは楽しみ。変に1000直実績があると人気になりすぎてしまうが、初挑戦だけにそこまで人気がヒートすることはなさそう。人気になりすぎるとしたらデムーロ人気のほうだが、同騎手はこのコース通算[5-1-1-2]なので、人気になってもなお買う価値がある。

 同じ3歳牝馬のモルフェオルフェは500万勝ち直後で今回は同型も多いため苦しいように思うが、鞍上が江田照騎手なのは魅力。人気は無いので、無欲の△あたりを打ってみる手はある。

 アイビスSDは前走着順の良い馬が強いレースで、オープン・重賞の5着以内か条件戦の3着以内がひとつの基準。

 オープン掲示板組は今年3頭で、まだ名前が出ていないのはベストマッチョ。ダート短距離の先行タイプはこのコースと相性が良いが、今回はちょっと内すぎる枠を引いてしまったか。

 条件戦3着以内でまだ名前が出ていないのはレジーナフォルテ。昨年の3着馬だし、良いときとそうでないときの触れ幅が大きい馬なので、韋駄天Sの大敗は気にせず買えると思う。ただ枠は中途半端な印象だ。

 枠が良くないということではカラクレナイの内枠は厳しそう。差しタイプで内枠だと、よほど展開が向かない限りレース運びが難しい。逆に枠だけは良いというのがペイシャフェリシタ。オープン実績はある馬だし、大外枠は黙って買ってみる価値がある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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