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時計が遅いのが好走パターン!? データでは見抜けない調教適性で東西両メインを攻略!

  • 2018年08月01日(水) 18時00分


変則ローテでも順調なグレートタイム


 先週から開幕した、札幌、新潟、小倉。先週はウマい馬券でピックアップしていただき、札幌芝1800m、新潟芝1000m、小倉芝1200mについての調教適性の短評を書かせていただきました。札幌芝1800mで行われたクイーンSは最終追い切り場所が函館Wだった馬が1着、2着なので、調教適性の効果は発揮してくれたような気がします。

 しかし、最も調教適性通りの結果になったのが小倉芝1800m。ウマい馬券のコラムでも記しているように、最終追い切り場所が栗東坂路で4F目最速ラップが最適。先週は3レース行われていますが、ウマい馬券で◎を打って馬券も的中したタイセイアプローズをはじめ、勝ち馬すべてが最適ラップに該当していました。

 単勝万馬券のミーティアトレイル、これに本命を打てないなんて、と泣きたくなりましたが、翌日の2レースはきっちり2頭とも◎を打つことができましたから、まずまずヨシとしておきましょう。小倉芝1800mは当然ですが、他の条件でも調教適性重視でしっかり馬券を的中させていきたいと思います。

【レパードS/グレートタイム】

 前走JDDは3着。中間の追い切り内容から、ユニコーンSよりも上昇しているという印象でしたが、最終追い切りで速い6F時計をマークしながらも馬体重が大きく増えていた点をどう評価するかだと思います。個人的には連闘で馬体重を減らしたヒヤシンスS4着との関連性から、追い切り強化で馬体重増は評価したいところ。

 今回は変則の中2週ですが、追い切り本数はきっちりと消化しています。最終追い切り場所はいつもと同じくCWでしたし、状態に関しては変わりなくきていると思います。あとは後ろからでは差せない新潟ダート1800m。うまく先行して立ち回ることができるかどうか。

グレートタイム

中2週でもきっちりと追い切りを消化したグレートタイム


【レパードS/ドンフォルティス】

 3ヶ月ぶりの前走は追い切り本数こそ標準程度ありましたが、1本ずつの付加は弱め。それでいて、レース当日の馬体重が減っていた点が気になっていましたが、レース結果は6着。初めて馬券対象外になったことを思えば、そこからの巻き返しが可能か否かが今回の判断基準になりそうです。

 この中間は追い切り本数が多く、そういった意味での調教強化はできています。ただし、1本ずつの負荷はやはり軽め。もともと坂路では速い時計を出すタイプではないので、これでよいのかも知れませんが、必ずしもレース間隔が詰まることがプラスとは言えないと思いますし、人気なら冷静な判断を下したいと思います。

【レパードS/グリム】

 前走のユニコーンSは2番人気9着。消化不良のレースだったというのが個人的な印象ですが、前走後は柊ステーブルへリフレッシュ放牧へ出されており、7月5日に栗東へ帰厩しています。翌週には坂路で4F53.6秒をマークしているように、すでに動ける態勢は整っていました。

 その翌週には坂路4F52.4秒、そして1週前追い切りはCWでしっかりと時計を出すという順調な調整過程。最終追い切りは前走時と同じ坂路でしたが、4F時計は54.3秒と少し遅め。しかし前走が自己ベストを更新する4F時計で力を出せなかったことを思えば、未勝利1着時とほぼ同じ4F時計で4F目最速ラップなら、今回の最終追いの方が好走パターンになるかも知れません。あとは距離をこなしてくれるかどうかだけです。

グリム

臨戦態勢であとは距離だけといったグリム


【小倉記念/トリオンフ】

 小倉大賞典1着時は中間も最終追い切りも坂路、前走鳴尾記念2着時はCWを併用し、最終追い切りもCW。重賞での好走調教が2種類あるだけに、今回はどちらを選択するか注目していましたが、ちょうどその中間、1週前はCWで最終追い切りは坂路というパターンになりました。

 最終追い切りは4F55.3秒と遅めの全体時計になりましたが、4F目が最速になるラップ。緩急をつけて走れていた点は好感が持てます。ただ、小倉大賞典は2F24.1秒と速い時計だったのに対して、今回の2Fは25.8秒。この数字の違いをどう判断するかで印の重みが変わってくるかも知れません。

トリオンフ

好調時に比べると物足りない時計のトリオンフ(7月31日撮影)


【小倉記念/サトノクロニクル】

 最終追い切りは同じ小倉記念に出走するマウントゴールドを含めた3頭併せ。こちらが先行して、マウントゴールドが追走してくるという内容でしたが、ゴール前では遅れる形でした。実は1週前追い切りはちょうど逆で、サトノクロニクルが追いかけてマウントゴールドに先行する形でした。

 最終追いの併せ馬で遅れるのは、チャレンジC1着時と同じ。当時も1週前追い切りでは併せ馬に先着しており、パターンとしては今回と同じ。あとは久しぶりとなるこの距離にしっかりと対応できるかどうかでしょう。

サトノクロニクル

好走時と同じパターンで追い切ったサトノクロニクル(写真右)


◆次走要注意

・7/29 2歳新馬【アシャカド】(6人6着)

 スタートが決まっただけに、先行していれば、馬券圏内は確実にあった印象。しかし、行かせるよりもためるレースを選択したジョッキー。その結果、6着に終わりましたが、次走へつながる脚を使えたのも事実。追い切りで動かないタイプでしたが、この経験で次走はもっとやれるはず。

[メモ登録用コメント] [芝1200m]最終追い切り栗東坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・2歳新馬【アールグランツ】

 先週の動きに比べて、手応えに余裕があった今週の最終追い切り。額面上は併せ馬同入となるでしょうが、ゴールを過ぎたら楽々と前へ出ていました。デビューを1週スライドさせた意味がありそうな動きです。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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