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1億円以上馬のデビュー戦、2戦目(須田鷹雄)

  • 2018年08月28日(火) 18時00分


◆POG的には、新馬から2回続けて負けると…

 前回のこのコラムで、超高馬のデビューが早まっているという話を書いた。一方、野次馬であるPOG愛好家として気になるのは、高馬のデビュー戦成績とその後である。特にドラフト上位で指名した超高馬が新馬戦で負けたりすると、その後が心配で仕方ない、というようなことになる。

 今回は、税込み1億円以上馬のデビュー戦成績とその後の成績を整理してみよう。現2歳世代は除くとしてセレクトセール創設以降の税込み1億円以上馬は172頭。うちデビューできなかった馬が3頭。これはJRAに競走登録された馬を前提にしているのでこれ以外の不出走馬もいる。

 出走した169頭のうち、未勝利戦に間に合わず地方デビューから中央転入した馬が3頭。かつての未出走戦デビューが1頭、未勝利戦デビューが26頭。この計30頭の中で、重賞勝ちを収めたのは先日のジェニアルのみで、JRA重賞勝ちはいない(現役馬にはまだ可能性がある)。1億円以上馬172頭のうち、ここまでで33頭が厳しいコースに分類されたわけで、約2割が該当すると考えるとなかなか恐ろしい。

 無事に新馬デビューとなった馬は139頭。折り返しの新馬があった時代も含まれるが新馬初戦だけを対象にすると、成績は[37-32-10-60]。1億円馬でもデビュー戦の勝率は26.6%しかない。

 POG的にはもちろん初戦で勝ちたいし、負けたとしても2戦目ではなんとかしたいところ。ではこれまでの実績はというと……

・デビュー勝ち(37頭)→後のGI馬3頭、重賞馬11頭。POG期間内は0.7頭
・2戦目勝ち(28頭)→後のGI馬5頭、重賞馬10頭。POG期間内は2.5頭
・3戦目勝ち(12頭)→後のGI馬0頭、重賞馬2頭。POG期間内は0.1頭
・それ以外(58頭)→後のGI馬0頭、重賞馬2頭。POG期間内は0.1頭

 こうして見ると、1回負けて2戦目で勝つのは全く問題なし。ただ新馬戦から2回続けて負けるとだいぶまずいという感じだ。

 今年の2歳馬では、9頭がデビューして2頭がデビュー勝ち。2頭が2戦目を使ってともに1着。「負けて2戦目」を走って負けた馬はまだおらず、1敗して2戦目待ちが5頭。この5頭については次走をドキドキして待たねばならない。

須田鷹雄+取材班が赤本紹介馬の近況や有力馬の最新情報、取材こぼれ話などを披露します!

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