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G1級のポテンシャル馬が続々とトライアル路線に! 「予想は難しくなさそう」と断言するGメンの追い切り情報

  • 2018年09月12日(水) 18時00分


転厩初戦を迎える有力馬2頭の状態は…


 今週は3日間開催。注目のレースはやっぱり秋華賞トライアル、ローズSと菊花賞トライアル、セントライト記念でしょう。個人的には小粒感が否めないローズSと見応えありそうなセントライト記念という印象。ローズSにはオークスの3着以内馬が出走しないことが小粒と思わせるだけで、ここで権利を獲って、本番で大きな華を咲かせる可能性は十分です。

 セントライト記念も中山巧者の美浦所属馬に対し、栗東所属馬がどんな結果を出すか。楽しみなレースですが、ローズSもセントライト記念も予想主軸となる調教ファクターがあり、それに該当している馬が絞られているので、予想は難しくなさそう。

 こちらはウマい馬券をご覧いただくとして、いろんな意味で面白いレースになりそうなのは神戸新聞杯。こちらはトレセンニュースに追い切り速報を掲載しているので、そちらもご覧いただければと思います。

【ローズS/サトノワルキューレ】

 ひとつお断りしておくと、所属厩舎が角居勝彦から中竹和也へ転厩になっていますが、基本的な調教内容は変わっていません。ただ、今回は休み明けということもあり、どんな調教内容を課してくるのか、これには興味津々でした。

 結論から言えば、フローラSやオークスと変わりなく、1週前追い切りをCW、最終追い切りを坂路という内容。気になるところは最終追いが坂路で4F目13.2秒と前記2レースよりも失速したラップになったところでしょうか。この動きを見ても、脚はためて一気に使った方がいいタイプ。この距離でどの位置でどんな競馬をするのか。次走へ向けて脚をためるようなら差し届くかどうか。また前走のように位置を取りに行けば、なし崩しに脚を使うような気がします。

サトノワルキューレ

転厩初戦のサトノワルキューレは距離が鍵になりそう(ゼッケン387)


【ローズS/カンタービレ】

 サトノワルキューレ同様、厩舎が替わっていますが、調教内容は変わりません。ただ、この馬自身は今回は最終追い切り場所を未勝利2着時以来のCWに変えてきたというところはあります。

 これに関して、レースに対する調教適性としては高く評価できません(ウマい馬券に明記する予定)。しかし、自身としてはスムーズに走れていましたし、鞍上C.ルメール騎手との息もぴったりでした。最内でしたが、3頭併せの最先着で手応えも抜群。レースでもスムーズに先行していけば、最後までしぶとい脚を使えそうです。

カンタービレ

こちらも転厩初戦だが、調教内容は変わらず順調なカンタービレ


【セントライト記念/ギベオン】

 毎日杯ではブラストワンピースの2着、NHKマイルCがクビ差の2着と勝てない時期が続きましたが、初めてのマイル戦がG1でほぼ勝ち負けですから、ポテンシャルの高さは間違いありません。今回も初めての距離2200mですが、休み明けでも丁寧に仕上げられている過程を見れば、特に気にするところはありません。

 そう思わせてくれるのは1週前追い切り。CWでエポカドーロとの併せ馬でしたが、これを追いかけて楽に先着する内容。時計も速く、この動きで能力を出せる状態にあることはハッキリしています。最終追い切りは20日に予定されているようですが、軽い内容になっても全く問題ないと思います。

ギベオン

G1馬エポカドーロに先着したギベオン、仕上がりは万全(9月11日撮影)


【セントライト記念/グレイル】

 既報の通り、日本ダービーの後は軽度の骨折。持っているポテンシャルはG1級だと思いますが、まだまだひ弱さも残っている現状です。それでも追い切りを見ているとダイナミックなフットワークに魅了され、1週前追い切りも抜群の動きだったというのが個人的な感想。

 最終追い切りは12日に行いましたが、CWで3頭併せの真ん中というシチュエーションは先週と同じ。岩田康誠騎手が跨っていましたが、手応えや走りっぷりは先週と変わりなく順調。後ろから追いかけてきたのがクインズサターンだったので、追い抜かれるかと思いましたが、そんな気配は全くありませんでした。ここまでしっかり乗り込んでいれば、初戦から力を出してくれないとガッカリしてしまいます。

グレイル

骨折休養明けでも十分に力を出せそうなグレイル(写真奥)


【野路菊S/ヴェロックス】

 netkeiba.comの予想オッズでは1.7倍の支持。前走の勝ちっぷりから、当然の注目かも知れませんが、最終追い切りを見た印象としては、ちょっと冷静になってみるべきかもという動きです。

 というのも、1週前追い切りの時点で新馬ルモンドとの併せ馬で動きが見劣る内容。最終追い切りも同じルモンドが相手でしたが、一番後ろから追いかけたとはいえ、ゴール前では完全に手応えで見劣っていました。相手が走るのは間違いないと思いますが、もっと動ける馬という印象があるだけに、この状態でどんな結果になるのか注目してみたいところではあります。

ヴェロックス

断然の支持を受けるヴェロックスだが過信は禁物…!?(写真奥)


◆次走要注意

・9/9 京成杯AH【ヒーズインラブ】(4人9着)

 同じ舞台の重賞を制しているとはいえ、休み明けで4番人気。個人的には無印で正解というレースでしたが、それでも勝ち馬と0.5秒差ですから、舞台適性と重賞でも通用する能力があることは証明しました。個人的には富士Sあたりでも勝負になると思っていますが、どうでしょうか。

[メモ登録用コメント] [芝マイル]追い切り本数多い調教タイプなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・2歳新馬【ビーチサンバ】

 最終追い切りは芝馬場でしたが、前半の遅いペースも引っかかることなく、スムーズな追走。ここで脚をためて、直線では余力十分に伸びており、これなら実戦での走りにも期待できそうです。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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