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G1善戦が続くアンビシャスなど、今週末は日本産馬出走のレースが目白押し

  • 2018年09月27日(木) 18時00分
ビクトリア競馬便り

▲ブレイブスマッシュは自身初の1000mで今月3戦目を迎える


(9月27日号 文=ポール・シムズ)

大舞台への優先出走権がかかるレースも


 日本からダレン・ウィアー厩舎に移籍したブレイブスマッシュ(牡5)が28日、今月3度目の出走を迎える。

 ムーニーヴァレイ競馬場で行われるG1モイアステークス(1000m)に出走予定のブレイブスマッシュは、前々走、前走と芝1100mで行われた重賞レースでいずれも、本格化スプリンターとして活躍中のボールオブマッスル(セン8)の3着でフィニッシュ。

 日本での通算戦績も含め、これまで25戦を消化しているブレイブスマッシュは、モイアステークスが自身初の1000m戦となる。ブックメーカー各社が4番人気にあげているブレイブスマッシュを抑えて本命視されているのが、ブレイブスマッシュの僚馬ネイチャーストリップ(セン4)。これまで11戦8勝し、ウィアー厩舎に転厩後は負けなしの4連勝と絶好調の馬である。ブレイブスマッシュは、初距離への対応が鍵になると考えられる。

 翌29日土曜日にモーニントン競馬場で行われるハンディキャップ戦の準重賞アンセットクラシック(芝2400m)には、フランスから移籍したルーラーシップ産駒ハッシュライター(牡3)と、日本から移籍したディープインパクト産駒ハッピーモーメント(牡8)の2頭の日本産馬が顔を揃える。

 ゲイ・ウォーターハウス調教師によると、ハッシュライターはアンセットクラシックをステップに、10月6日(土)にフレミントン競馬場で行われる芝2500mを舞台としたG3バートカミングスに駒を進める予定。バートカミングスの1着馬には、G1メルボルンカップ(11月6日、フレミントン競馬場)への優先出走権が与えられる。

 ウォーターハウス調教師は、「ハッシュライターは、ヴィクトリアに来てから1戦ごとに成長しています。今はとても充実していると思います」と話す。

 一方、関係者からの期待も大きいアンソニー・フリードマン厩舎のハッピーモーメントは、G1コーフィールドカップ(10月20日、コーフィールド競馬場)とG1メルボルンカップに登録を済ませていて、豪州初戦でどんなレースを見せてくれるか非常に楽しみである。

 フリードマン厩舎所属のアンビシャス(牡6)は、30日(日)にコーフィールド競馬場で行われる芝1800mのG1アンダーウッドステークスに向かう予定。前走8日にムーニーヴァレイ競馬場のG2ダトタンチンナムステークス(芝1600m)で6着に敗れたが、今年はG1で2着、3着と好走を見せている。

ビクトリア競馬便り

▲G1で善戦が続くアンビシャス、今週日曜にG1アンダーウッドステークスに出走


 また、ウィアー厩舎に移籍したトーセンバジル(牡6)は、アンビシャスと同じくアンダーウッドステークスに出走予定。15日のG1マカイビーディーヴァステークス(フレミントン競馬場、芝1600m)で豪州初戦に臨んだものの、見せ場なく11着に終わったが、ここで巻き返しを図り、本来の走りを見せたいところである。

チェスナットコートとソールインパクトがスプリング・レーシング・カーニヴァル参戦のため豪州へ



「スプリング・レーシング・カーニヴァル」に参戦を表明しているチェスナットコート(牡4)とソールインパクト(牡6)の2頭が、10月1日に豪州へ向けて日本を発つ。

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▲ソールインパクトとチェスナットコートがいよいよ豪州へ、大舞台での活躍が期待される


 G1コーフィールドカップとG1メルボルンカップに出走予定の2頭は、メルボルン到着後、レーシング・ヴィクトリアが管轄する検疫施設「ウェリビー・インターナショナル・ホースセンター」に滞在する。この施設には、海外からの遠征馬向けに32の馬房が設けてあり、「スプリング・レーシング・カーニヴァル」期間中は満厩状態。外国馬だけでなく、関係者の数も多いため、ホースセンターは大いに賑わうだろう。

1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。

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