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3歳馬がかなり強くて「古馬の壁」が薄い毎日王冠

  • 2018年10月05日(金) 18時00分
◆ここを叩かれた馬が後のGIで活躍してくれそう

 好メンバーの揃った毎日王冠。ここからは天皇賞秋にもマイルCSにもいけるが、両方ともここを叩かれた馬が活躍してくれそうだ。

 人気は騎手人気もあってアエロリットか。17年クイーンS以来勝利から遠ざかっているが、僅差の競馬。モレイラで勝ち切れる……というファン心理は理解できる。目標にされやすい脚質だが、それでも残せるか、マジックマンの手腕に注目したい。

 ステルヴィオ、ケイアイノーテックの3歳勢も上位人気に入りそう。もともとこのレースは3歳馬がかなり強くて「古馬の壁」が薄いレース。ステルヴィオのダービーは距離が長かった印象なので、適距離での巻き返しに期待。ただケイアイノーテックと2頭とも脚質的に届ききらない可能性はある。開幕週の馬場でもあり、他のレースの決まり手を見てから、馬券上どのように扱うのか決めたいところだ。ケイアイノーテックのほうは初距離+母が短距離タイプという問題もある。

 サトノアーサーが勝ってきたエプソムCは、同コースということもあって毎日王冠に結びつきやすいレース。もともとクラシックでもそれなりの人気になっていた馬だし、いよいよ本格化ということならここをあっさり勝ち切っても不思議ではない。

 同じレースで大敗してきたダイワキャグニーは、東京巧者だし時計も持っている。過去の例だとエプソムC大敗組は苦しいのだが、この馬については当時の馬場がこたえたようにも見えた。リセットして元の走りができるなら、ここでも差はない。

 キセキがここを復帰戦に選んできたのは意外だった。正直距離不足かもしれないし、近走はちぐはぐな競馬が続いている。しかし、だからこそ休み明けというのはプラス材料。悪い流れをいったん断ち切れていたら、GI馬の底力が発揮されても不思議ではない。

 ステファノスは年齢的に限界がきつつあるのかもしれないが、これまでの実績を考えると無下に否定はできない。人気になりづらいタイプであり、今回もオッズ次第では△や3連単フォーメーションの3着へ組み入れを検討したい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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