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凱旋門賞は欧州血統の中では「直線の伸び」に長けた血統が走りやすい

  • 2018年10月05日(金) 19時00分
◆「直線のスピード勝負」に強いタイプを重視する

 昨年の凱旋門賞はホームページで公開した最終予想で8人気ながら2着に走ったクロスオブスターズを本命に。勝ち馬は1人気のエネイブル。

 日本の競馬は、血統を大雑把に3タイプに分類しても、数万件の膨大なサンプル数でも馬券で有効な明確な傾向が出ます。フランスの競馬も、日本とは血統の分類方法は変わりますが、おおまかにタイプ分けすることはどうやら有効みたいです。

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 日本でも発売されたドーヴィルのジャックルマロワ賞も、5人気で2着のレコルトスを本命にして的中。この際もイギリス系の馬力勝負に強い血統よりも、欧州馬の中では直線スピードを重視するアプローチで上手くいきましたので。

 日本の競馬では「父ノーザンダンサー系」というおおまかなククリでも、少数派になりますが、フランスの競馬ではノーザンダンサー系を「ダンチヒ系」と「サドラーズウェルズ系」にタイプ分けすることで傾向が見えてきます。

 ロンシャンで行われた過去5年の凱旋門賞(2011〜2015)はダンチヒ系の方がサドラーズウェルズ系よりも優勢。サドラーズウェルズ系の牡馬の古馬は1頭も連対していません。

 母系には欧州では主流系統ですが、ネヴァーベンドの血を母系に持つ馬が好成績。2015年は該当馬が1-3着を独占。

 ミスプロ系の中では、キングマンボ、ドバウィ、ミスワキを持つ馬に合うレースで、2016年、2015年と該当馬が複数馬券に。

 新装したロンシャンの芝2400m重賞でも4頭の勝ち馬はすべて、キングマンボ、ドバウィ、ミスワキのいずれかを持つ馬。3頭はネヴァーベンドの血も持つ馬でした。

 欧州型のミスプロとネヴァーベンドを持つ馬は、欧州の競馬では「直線の伸び」勝負に適性が高い血統。欧州血統の中では「直線のスピード勝負」に強いタイプを重視するつもりです。

 さて、日曜東京の重賞は毎日王冠。秋の東京芝の路盤もここ5年で激変。俗に言われる「開幕週はインコース有利」の格言は、全く通用しないどころか真逆の馬場に。

 2016年はブービー人気ながら3着に走ったヒストリカルを本命にしたのも「末脚が決まる馬場」で「非根幹距離」や「G1が行われない舞台」では堅実に走る馬だから。

 ステルヴィオの近2走は根幹距離のG1レース。非根幹距離の1800mは無敗の馬。母ラルケットも現役時代の4勝のうち3勝は非根幹距離。

 近2走は末脚一辺倒の馬には不利な馬場、展開でしたが、先に書いたようにここ数年の毎日王冠は末脚一辺倒でも届きやすい馬場。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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