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アーモンドアイの強さにはお手上げ状態(笑)だが… 最後の一冠を狙う有力馬の追い切り情報!

  • 2018年10月11日(木) 18時00分

一強ムードでも、各馬素晴らしい状態で臨めそう


 先週の3日間開催の影響で、今週は火曜日が全休。ですが、水曜日に追い切りを行いたい重賞出走予定馬は休日返上で調教することができます。府中牝馬S組だけでなく、秋華賞組もこのパターンで水曜追い切りが多数。そのおかげで、このコラムも水曜日の美浦追い切りを見てから書くことができました。

 もちろん注目はアーモンドアイ。美浦坂路での追い切りは新馬戦、未勝利戦の時に経験しただけで、最終追い切りとしては初めて。このパターン、本来は軽視しなくてはいけませんが、共同記者会見で国枝栄調教師が理由をコメントしています(netkeibaのニュースで見ることができます)。

 あのダイナミックなフットワークを見ると確かに、と思いますし、馬なりというか、最後まで抑え気味に走って一番時計をマークしちゃうんですね。ほんとどうしたらいいんでしょうね、この馬だけは(笑)。でもこの馬だけでなく、G1に向けて、各馬とも素晴らしい状態がイメージできる最終追いの動きでした。

【秋華賞/ラッキーライラック】

 最終追い切りに関しては、10日のニュースに記した通り、時計、動きともに申し分なかったと思います。ただ、今回の場合はチューリップ賞と同じ休み明けでも調教量が違います。これは帰厩が遅かったことによるものと思われますが、球節の腫れ自体は大したことはなかったと松永幹夫調教師。

 だからこそ最終追いであれだけ動けたと思いますし、調教での動きには何の問題もないと思います。ただ、休み明けでG1。しかもこれだけ追い切り本数が少なかったことは初めてですし、客観的に高い評価をすることはできません。ただ、これまで同様、2週続けてCWで併せ馬に先着するという好走パターンには該当しています。

ラッキーライラック

球節の腫れは心配無いものの、調教量の少なさがネックなラッキーライラック(写真奥、10月10日撮影)


【秋華賞/カンタービレ】

 最終追い切りは11日、2回目のハローが終了した時間帯のCWで行っています。2コーナーから入場して、トーセンビクトリーとの併せ馬でしたが、折り合いを欠くようなところもなく、スムーズな走りで6F83.7〜5F67.6〜4F51.7〜3F37.1〜1F12.0秒。前半をゆっくり、後半をしっかりという意味では中身の濃い調教だったと思います。

 なにより先週時点での動きが迫力満点。ゴール前は抑え切れない手応えで先着。先週が動なら今週が静といった感じ。レースペースはこの馬の動き次第とも思えるだけに、秋華賞がどんな競馬になるかはこの馬次第といった感じではないでしょうか。

カンタービレ

迫力満点な動きを見せたカンタービレ、レース展開の鍵を握るのはこの馬!?


【秋華賞/サラキア】

 最終追い切りは10日に済ませています。朝一番でしたが、個人的な感想として、今回はかなりしっかり時計を出したなという感じがします。池添学調教師もコメントしているように、この馬は馬体が重要とのこと。前回はそこに重点を置いた結果なのか、最終追い切りは時計の遅い内容でした。それだけに今回もそれを想定していたので、時計を出したことには驚いたということです。

 でもそれは馬体が充実している証。追い切り直前の歩きを見ていても、凛とした姿が印象的。苦しいところやきついところがないのでしょう。馬体自体は牝馬ですから、腹回りが華奢に見える部分はありますが、これは全く問題ありません。あとはいつものゲートでどの位置から競馬して、捲るような脚を使っていけるのか。きっと100%を発揮できる状態ですから、それでどこまでG1上位馬に迫り、追い越すことができるかどうか。

サラキア

100%の力を発揮できる状態にあるサラキア(10月10日撮影)


【秋華賞/ランドネ】

 最終追い切りは10日。もともと坂路で時計が出るタイプだけに、4F51.9秒という数字にはあまり驚きませんが、4F目が12.0秒は素晴らしく速いと思います。もともと持っているスピード能力を前半と後半にしっかりと使い分けることができた結果が今回の最終追い。前走時よりも明らかにいい状態だと思います。

 あとは戦法。同厩舎のカンタービレが逃げるのか、こちらが逃げるのか。そこは作戦等々あるでしょうから、枠順などが決まってからかも知れません。いずれが先手を奪うにせよ、前半ゆっくり、後半しっかりの最終追い切りができているので、他にペースを乱されない限りはちょうどいいペースでのレースができそうです。

ランドネ

前走時よりも明らかにいい状態のランドネ(9月25日撮影)


【秋華賞/ラテュロス】

 ローズS3着馬ですが、今回もかなり人気がありません。どうしても地味な追い切りで、時計も目立ちませんから、人気する要素が少ないのでしょう。でも立ち回りの上手さは前走よりも今回の舞台の方がより有効に発揮されるような気がします。

 なにより調教でも渋太い動きができるのが、この馬の強み。併せた相手が来れば来るだけ伸びますし、レースでもそんな展開になれば大崩れしません。よって、前走と同じように内枠を引くことはひとつの好走条件になるのではないでしょうか。

ラテュロス

今のとこ人気薄のラテュロス、立ち回りのうまさで穴をあけるかも!?(10月2日撮影)


◆次走要注意

・10/7 2歳未勝利【エンドーツダ】(7人3着)

 1着、2着馬が強くて3着という結果で納得できる方もいるでしょうが、今回の調教内容で負ける方が不思議。道中の行きっぷりを考えれば、少なくとも勝ち馬と接戦できていたはずですが、ここは道中の位置取り。次も同じようなレースでは勝てないでしょうが、乗り方ひとつで500万下でも勝負になります。

[メモ登録用コメント] [芝マイル]最終追い切り南Wでラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・信越S【アンコールプリュ】

 前走ローズSでも仕上がりの良さを感じていましたが、10日のCWでの動きを見ると、やっぱり叩いた今回の方が力みがない上、力強く走れています。左回り芝1400mはベストの条件ですし、ここは結果が欲しいところ。

アンコールプリュ

ベストな条件に戻って巻き返しをはかるアンコールプリュ(10月10日撮影)



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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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