▲2011年調教師引退後は、アドバイザー、馬主そして評論家とマルチに活躍を続ける池江泰郎氏
ディープインパクト、ステイゴールド、メジロマックイーンなど競馬史に残る名馬を育ててきた池江泰郎元調教師に天皇賞・秋に出走する有力馬12頭の馬体診断を行っていただきました。“池江の眼”にかなった馬は果たして!?
アルアイン 10月18日撮影 510キロ前後で、ディープの仔にしては重厚感のある、パワーがありそうな馬体をしています。春から競馬をしてきましたが、ひと息入れたことで余裕が出てきました。腹袋もふっくらしており、1週前はまだ余裕があるように見られますが、最終追い切りでビシッとやれば仕上がるでしょう。終いの甘い部分はありますので、そのあたりが課題でしょうね。
ヴィブロス 10月18日撮影 素晴らしい馬です。均整の取れた馬体で、首、背中、腰と全体的にコンパクトにまとまっています。毛ヅヤも黒光りしており、体調の良さが表れていますね。実戦から遠ざかっているような馬体ではないですし、仕上がりやすい馬体なんでしょう。中山よりも東京のほうが競馬はしやすいでしょうし、距離面に関しても心配はいらないと思います。
キセキ 10月18日撮影 血統的に長いほうがいいでしょうし、馬体的にもいかにもゆったりして、腹袋もしっかりしており、スタミナを備えていることが一見してわかる馬体をしています。菊花賞を勝ったのも納得ですね。肩のあたりからトモ、後肢にかけての筋肉のつき方も含め、全身にまんべんなく筋肉がついている印象です。一度使って、いい状態でレースを迎えられると思います。
サクラアンプルール 10月18日撮影 全体の体型的には、お父さんのキングカメハメハがよく表れています。この馬も胴がややつまり気味で、ミッキーロケット同様、いわば“四角い馬体”をしていますね。腹袋にも余裕が感じられます。肩甲骨から肩にかけての筋肉の隆起には目を見張るものがあり、これもまたキンカメ産駒の特徴といえるでしょう。
サングレーザー 10月18日撮影 しなやかな馬体で、身体に無駄な肉がついておらず、柔軟性が感じられる馬体です。体型的には非常に整っており、馬体的には距離が不安に映るような馬体には見えません。トモのボリューム感も安田記念に見たときと変わらず、短距離馬というよりむしろ距離の融通が利きそうにも見受けられます。