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13頭立てと少頭数の天皇賞・秋の傾向を探る!

  • 2018年10月27日(土) 12時00分

そんなに荒れない?と思いこむのは危険かも…


 今週は天皇賞・秋。話題を呼んでいた“3世代ダービー馬対決”は残念ながら実現しませんでしたが、強者揃いの一戦となりました。さぁどの馬を買いましょうか? 今年の秋の傾向から言えば、武豊騎手を軸にして、ルメール騎手、デムーロ騎手、モレイラ騎手の外国人騎手トリオと福永騎手、北村友一騎手、川田騎手の日本人3騎手へ3連復を流せば、たいがい当たっちゃうんじゃないかと思うのですが。

 それじゃぁ買い目が多くなりすぎる、とおっしゃるなら、ルメール騎手と武豊騎手を2頭軸にして、ほかの5人に流すというのはいかがですか? 3連複ならたったの5点、3連単マルチにしても30点で済みますよ。

 まぁそのくらい、最近のルメール騎手の“神っぷり”と武豊騎手の“G1連続3着”は際立っています。もうみなさんもお気づきのとおり、馬を買うより騎手を買ったほうが当たるんじゃないかと思うほど。これがいつまで続くかも注目です(なんて書くと止まっちゃうんですけどね)。

 もう1つ、今回の天皇賞の特徴としてとらえておきたいのは、わずか(?)13頭立てであるということ。1984年にこのレースの距離が2000メートルになってからは、98年の12頭立てが最少で、それについで少ない13頭立てというのも88年、94年、2001年の3回しかありませんでした。今回は17年ぶりの“珍事”なのです。

 ちなみに、12〜13頭立てで行われた上記4回の優勝馬と1〜3着馬の人気順は以下のとおりです。

88年 タマモクロス 2、1、9
94年 ネーハイシーザー 3、8、11
98年 オフサイドトラップ 6、4、5
01年 アグネスデジタル 4、1、2

 ご覧のように、1番人気馬は勝っていません。88年はオグリキャップが2着、94年はビワハヤヒデが5着、98年はサイレンススズカが競走中止、01年はテイエムオペラオーが2着でした。それとは逆に、01年以外は6番人気以下の馬が馬券に絡んできています。少頭数のG1はそんなに荒れないんじゃないか、と思いこむのは危険かもしれません。

 ついでに言うと、13頭立てだった過去3回は、ダービー不出走の4歳馬が勝っています。去年のダービーに出ていなかった4歳馬は、サングレーザーとキセキの2頭。このどちらかを頭に馬券を買ってみる手もありそうです。

 なんとなく“基本方針”が浮かび上がったところで、大事なお知らせを。来週11月3日(土)、京王杯2歳S当日の昼休み、東京競馬場で「京王線と東京競馬場」をテーマにトークショーを開催することになりました。もちろん、拙著「競馬と鉄道」に書いたことが中心になると思いますが、改めて京王線に的を絞ってお話しさせていただきます。場所はフジビュースタンド3階のセンターコートで、11時40分頃からの約30分を予定。雨が降っても濡れずにすむところですので、大勢のみなさんのご参集をお待ちしています!!
京王杯2歳S当日のイベント情報はこちら

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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