中央馬の出走頭数が増えると秩序は変わるのか…
今年はJBCの3競走が京都を舞台に行われる。
そこでテーマになりそうなのが、中央のダートと地方のダートによる適性の違いだ。通常ダートグレードレースは地方側で行われることが多い。また、中央枠が限られるので、一部の馬が良績を占めることが多い。そこから舞台が中央に替わり、中央馬の出走頭数が増えると、一気に秩序が変わるのか……という話である。
今回は、多少乱暴ではあるが、JCダート創設以来、中央で行われたダートG1(2011年南部杯も含む)について、以下の調査をしてみた。対象とするのは中央所属馬のみとしている。
1.前走が中央のレースか地方のレースか
→大きな差はなく、複勝率では前走地方組が優勢。前走中央組の単回収率はコパノリッキーの2014年フェブラリーSによるところが大きい
2.同じ集計を、中央G1(集計起点レース)で単勝20倍未満だった馬限定ですると
→勝率と単回収率では前走中央組が、複勝率と複勝支持率では前走地方組が優勢
3.前走地方出走馬の前走着順別成績
→前走地方のレースで大敗してきた馬はかなり厳しい。逆に、勝ってきた馬は過剰人気になりやすい(回収率が極端に低い)。前走地方側のレースで2,3着だった馬は勝ってきた馬より勝率・複勝率で見劣らず、回収率は高い。
まとめると、前走地方側の重賞で走った馬の中央ダート適性については、あまり神経質になる必要はない(自身が既に中央ダートで大敗を繰り返している場合は別)。また、中央枠が広がることによって地方側で好走してきた馬がいきなり弱まることもない(勝ち切っていた馬が2,3着になることはありうる)。
一方で、地方側で行われた重賞を勝ってくると過剰人気になりやすく、2,3着あたりだった馬のほうが、馬券の選択肢としては魅力的ということになる。
フェブラリーSもチャンピオンズCも旧JCダートもごっちゃにした乱暴な集計ではあるが、今年のJBCを予想する材料として、以上の内容をふまえておきたい。