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「これで気持ちが変わった!」落馬復帰後初勝利を振り返る

  • 2018年10月30日(火) 18時00分
太論

▲今回は“コウエイ”2頭のレースについてお話をいただきました


日曜日の京都1R(コウエイバンビーノ)で、復帰後中央初勝利を決めた小牧騎手。同着というヒヤヒヤする結果でしたが、「これで気持ちが変わった」とキッパリ。土曜日のスワンSでも、10番人気コウエイタケルで5着と健闘。今週の『太論』では、“コウエイ”2頭のレースを振り返ります!(取材・文:不破由妃子)


「あ〜、また負けたわ」と思ったら…


──復帰後初勝利、おめでとうございます(10月28日・京都1R・2歳未勝利・コウエイバンビーノ)。

小牧 ありがとう。いや〜、長い道のりやったね。

──結果的に同着となりましたが、確定するまでドキドキしました。ゴールした瞬間、外から(国分)恭介くん(クリスタルオーブ)がきているのはわかっていましたか?

小牧 うん。ゴールに入った瞬間は負けたと思ったわ。向こうは勢いがあったからね。僕のほうは、正直いつ止まってしまうのか…思いながら乗っていたから。

──そうなんですね。直線半ばの時点で後続とはかなり差が開いていたので、これはいけるだろうと思って観ていたのですが。

小牧 観ていた人は楽勝やと思っただろうけど、僕はいつ止まるんかなっていう不安が常に頭にあった。いいスピードがある馬やけど、今の時点で勝てるとは思っていなかったね。なにしろ前走がバタバタやったから。

──前走も逃げて着順こそ4着でしたが、上位3頭には大きく離されるかたちになりましたものね。

小牧 もうね、最後は怖いくらいだったんですわ。追い出すと馬の走りがバラバラになってしまってね。止めしなも、いつもより慎重にならざるを得なかったくらい。だから、今回は「ちょっと気を付けて乗らなアカンなぁ」と思いながら乗ってたんやけどね。

──そうだったんですね。前走に比べると、最初から行きっぷりがよかったですよね。

小牧 そうやね。前走で行かせたのがよかったのかもしれん。まぁ、今回もゴール前では止まってしまったけどね。

──そんななかで、ゴール寸前に外から1頭飛んできたのが見えて…。

小牧 そうそう。だから、「あ〜、また負けたわ…」と思ったんやわ。検量室に戻ってボードを見たら、2着のところに僕の番号が書いてあったしね。でも、周りのみんなが「小牧さん、勝ってるで」って言い出して。同着でも勝ちは勝ちやからね。これでジョッキーを辞めんで済んだわ(笑)。

──またそういうことを…(苦笑)。

小牧 いや、ホントにね、これ以上勝てんかったら、辞めなしゃあないなぁと思っとったから。ホントに辞めるかどうかはともかく、ここまで勝てないとどうしてもそういう気持ちになりますやん。でもひとつ勝つとね、また気持ちも変わってきて。

──スワンS(10月27日)のコウエイタケルも、10番人気で5着。4コーナーでは、ひょっとしたら…と思わせる手応えでした。

小牧 うん、ちょっと足りんかったね。でも、あのメンバーで入着できるんやから、よう頑張ってるわ。もう7歳やけど、馬が良くなってるんでね。まだまだ楽しみがありそうです。

──セントウルS4着(11番人気)、スワンS5着と、重賞で連続掲示板ですからね。今後も小牧さんとのいぶし銀コンビで短距離戦線を沸かせてほしいです。

小牧 土曜日の最後がスワンS5着で、日曜日の一発目がコウエイバンビーノやったから、馬主さんも喜んでくれたわ。鹿児島の牧場の馬主さんでね。息子さんもよう知っていて、たしか僕のひとつ上だったかな、園田でジョッキーをやってたんですわ。

──じゃあもう昔からのお付き合いなんですね。

小牧 そうです。新聞のほうのコラムに書いたことがあるけど、ちょくちょくウナギを送ってくれたりして。お世話になってるんですわ、ずっと。本当にありがたいです。ようやくひとつ勝てたことやし、重賞なんて贅沢は言わず、平場からひとつひとつ勝っていかなアカンね。なにしろ、今年はまだ10勝もしてないんやから。情けないですわ。

──人気がない馬を上位に持ってくることも多いですし、ここからですよ、小牧さん。

小牧 ありがとう。ひとつ勝てたことで気持ちも変わってきたしね。まだまだ頑張れそうや。

太論

重賞なんて贅沢は言わず、平場からひとつひとつ勝っていかなアカンね

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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