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【騎手のGIコース解説】岩田康誠騎手がマイルCSの京都1600mを解説 師も絶賛の“神騎乗”の秘密

  • 2018年11月11日(日) 18時02分
GIドキュメント

▲エーシンフォワードとダノンシャークでマイルCSを2勝している岩田康誠騎手


GIが行われる舞台を、実際に勝った経験のある騎手やそのコースを得意としている騎手に解説していただくこのコーナー。マイルCSのコースを解説いただくのはエーシンフォワード(2010年)とダノンシャーク(2014年)で2度の優勝経験がある岩田康誠騎手。エーシンフォワードを管理する西園正都調教師が「あれは神騎乗だった」という乗り方に、京都1600m外回りコースの攻略ポイントが隠されていました。(取材・文:大恵陽子)


外回りコースこそインにこだわりたい


――2010年にエーシンフォワードでマイルCSを制覇された時は7枠13番。好スタートを決めたものの、先団には取りつきませんでしたがなぜですか?

岩田 外目の枠を引いたけど、内に入れてロスなく回りたいと思っていました。脚がある馬だったので、直線は空いたところを突き抜けようと考えていました。

――それで、先行集団を見る位置でポツンと1頭、気づけば内ラチ沿いにつけていたんですね。ポジションを下げてでもインコースに入れることを重視したということでしょうか?

岩田 そうですね。やっぱり外を走って遠心力で振られるよりも、ジッとしてもう1回待った方がいいですね。京都の外回りコースは特に振られるので、コース形態からしてもそうです。

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▲エーシンフォワードでの優勝時、岩田騎手「コース形態からしてもインで」 (C)netkeiba.com


――ペースはどうですか?

岩田 スタートしてみんなポジションを取りに行きますが、上り坂手前くらいでグッと落ち着きます。

――3〜4コーナーには長い下り坂があります。ダノンシャークで優勝された時はここを抑えながら乗っているように見えました。

岩田 下り坂なので、馬も前のめりにぐわっとなってしまうので、そこだけ気を付けないといけないですね。

――先日、障害騎手たちがバンケットの話をしている時に「4本脚の動物は下り坂が苦手なんじゃないか」という話をしていました。平地レースでもそれは感じますか?

岩田 そうそう、馬もぐおぉぉ〜って前のめりに転がるようになりますね。人間が馬の前に乗ってしまえば行ってしまうので、馬自身をふわっとさせて体を起こしておかないといけません。他のコースとは全然違いますね。

――直線の入り口ではエーシンフォワードもダノンシャークも内を選びました。

岩田 あそこは待っていれば空きやすいですね。それに脚があれば抜け出せます。

――ということは、全体的に内でロスなく我慢して回ってくるのがいいコースということでしょうか?

岩田 うん、その方がいいでしょうね。ゴチャつくのも頭に入れておかないといけないですが、どこか空くかなって思います。

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▲ダノンシャークでの優勝時、「直線の入り口は待っていれば内が空きやすい」と岩田騎手 (C)netkeiba.com

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