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【東京スポーツ杯2歳S】皐月よりダービーに直結する登竜門

  • 2018年11月11日(日) 18時00分
カテドラル

▲ナスペリオン的斬れ味で実力を発揮しそうなカテドラル(c)netkeiba.com


17年はワグネリアンが勝ち、14年はサトノクラウンが勝ち、13年はイスラボニータが勝ち、16年はスワーヴリチャードが2着。来春のダービーにつながる重要なクラシック登竜門といえる。皐月賞で凡走しダービーで巻き返すような、大箱向きでストライドで走るタイプが狙いのレースともいえる。ディープインパクト産駒は[2-2-2-9]、人気が[5-2-2-6]だからやや人気先行のきらいも。(解説:望田潤)


アガラス

 近親にユートピアやアロハドリームなどが出る牝系で、母母メイプルシロップはローズS2着。母父ブラックホークはピンクカメオの兄で安田記念とスプリンターズS勝ち。母系にスピードが強いブラックタイド産駒だから先行粘り強い脚質に出たのは順当。それだけに先行してナイママに競り落とされたコスモス賞はやや食い足りない。新馬勝ちの東京で巻き返したいが…。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○

ヴェロックス

 母セルキスは独オークストライアル(独G2・芝2000m)勝ち馬。母父モンズンはドイツの名種牡馬でソウルスターリングやシェーングランツなどの母父。このドイツ土着血脈を「1/4異系」とし、残りの3/4でノーザンダンサーの血をクロスしたオースドックスな好形で、ジャスタウェイ産駒らしい男馬というべきだろう。それだけに父同様、本格化は古馬になってからという気もする。

距離○ スピード○ 底力◎ コース◎

カテドラル

 ジェベルムーサの3/4弟で、近親にパワーポケットなどがおり、母母アニマトリスはマルレ賞(仏G2・芝2400m)勝ち馬。母父ロックオブジブラルタルは欧州マイル王でミッキーアイル、ジェネラーレウーノ、グレイルなどの母父。デインヒル譲りの強靭な後駆を受け継いで、ハーツクライの若駒にしては緩さがないのがいい。ナスペリオン的斬れ味もあるので東京1800でも好位差しで勝ち負けだろう。

距離◎ スピード○ 底力◎ コース◎

ニシノデイジー

 ニシノマナムスメやニシノデューの近親で、牝祖ニシノフラワーは桜花賞とスプリンターズS勝ちの名牝。そこにハービンジャー
で、デインヒルとニシノフラワーを通じるダンジグとリボーとフラワーボウル≒ユアホステスのクロス。配合どおりデインヒル的なパワーが強い体つきと走りで、見た目に洋芝1800がピッタリの馬だ。ここは東京で速い上がりを要求されたときにどうかだろう。

距離◎ スピード○ 底力○ コース○

ホウオウサーベル

 ビッシュの3/4弟で、母バランセラはQエリザベス二世チャレンジカップS(米G1・芝9F)2着。母父アカテナンゴはドイツのリーディングサイアーでワールドエースの母父。ハーツクライ×アカテナンゴはサトノメサイアと同じ。いかにも遅咲きハーツクライという配合で、新馬戦圧勝は素質の高さの証。ここでいきなり通用するかどうかだが、東京コースそのものは合っている。

距離○ スピード○ 底力○ コース◎

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競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo

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