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上位馬が一長一短で拮抗!/ジャパンカップ

  • 2018年11月18日(日) 18時00分

■ジャパンカップ(GI・東京芝2400m)フルゲート18頭/登録16頭


【特注データ】3行でわかる! レース攻略の糸口


 海外からの遠征馬が、近年はまったく上位に食い込めていないジャパンカップ。今年は海外から2頭がエントリーしており、A.オブライエン厩舎のカプリは実績的に侮れない面もありそうだが、それでも日本の特殊な馬場で好走できる確率は低いだろう。それもあってか、最近は順当に決まるケースが多くなっている。

 このレースで取捨の指標として有効に機能するのが、前走人気だ。掲載したデータにあるように、近年の好走馬はそのほとんどが、前走で「5番人気以内」に推されていた。前走JRAで出走して6番人気以下だった馬は、トータル[0-2-2-47]で連対率わずか3.9%。前走10番人気以下から巻き返したのは、2013年の3着馬トーセンジョーダンだけだ。

 というわけで、前走で5番人気以内であるのが好走の必要条件で、できれば3番人気以内であって欲しいところ。好走率の高い前走3番人気以内馬は、「前走5着以内」であれば、信頼度が大幅にアップする。また、前走での馬体重増減が「プラス体重」もしくは「増減なし」であるほうが勝率が高いというのも、覚えておきたいポイントである。

 以上すべての条件を満たすのが、三冠牝馬アーモンドアイと京都大賞典を制したサトノダイヤモンド。この2頭はその他にも多くの強調材料を有しており、高確率で好走が期待できそうな雰囲気だ。割り引く部分もあるので「文句なし」とまではいえないが、高い確率で好走が期待できることだろう。




【コース総論】東京芝2400m Cコース使用

・コースの要所!

★基本的に人気サイドが非常に強いコース。極端な穴狙いは避けたほうが賢明。
★やや内枠有利で馬番1〜4番の勝率が飛び抜けて高い。外枠は少し割引が必要。
★差し優勢で上がり3F上位馬も好成績。「差し→先行」での決着を想定したい。





 ホームストレッチの中央近く、まさに「正面スタンド前」からの発走となる東京芝2400m。幅員が広く、最初のコーナー進入までの距離も約350mと余裕があるので、序盤から展開がゴチャつくことは少ない。瞬発力はもちろんのこと、コーナー4つをうまくクリアできる器用さに、長く脚を使えるスタミナなど、総合力が問われるコースである。

 ごまかしがきかないコースなので紛れは小さく、1番人気を筆頭に上位人気馬がキッチリ結果を残している。2012年以降という長いスパンで集計しているが、それでも16頭立て以上で7番人気以下馬が勝ったのは、たったの7回。単勝適正回収値や複勝回収値の低さを考えても、人気薄を1着で狙うのは分が悪い。上位人気〜中穴を「どのような組み合わせで買うか」という、買い目の構築力が求められそうだ。

 次に枠番だが、内枠である馬番1〜4番の勝率が10.9%と、飛び抜けて高いのが目立つ。平均人気も高いので信頼度が高くなるのは当然だが、回収率ベースの数値が優秀でギャップ値もプラス圏内という好内容。対照的に外枠はイマイチな内容で、やや内枠有利・外枠不利の傾向が見受けられる。内枠に入った馬は、少し評価を上げるべきだろう。

 最後に脚質面。逃げた馬は[1-4-2-38]とサッパリの成績で、逃げ切りは至難の業。直線の長さで持ち味をフルに生かせる、末脚キレる瞬発力タイプが強いコースである。データ上は先行勢と中団待機組が互角に張り合っているが、先行勢優勢の傾向に出やすいデータであるのを考えると、実際はもっと差し優勢のはず。上がり3F順位の上位馬が揃って好内容であるのも、その裏付けといえる。

【レース総論】ジャパンカップ(GI) 過去10年

・レースの要所!

★人気馬も強いが狙ってオイシイのは4〜6番人気。ふたケタ人気馬は絶不調。
★内枠の強さはコースデータ以上。脚質面は、イメージ以上に先行勢が強い。
★5歳以下馬であるのが好走の必要条件。驚異的な強さを見せる牝馬も要注目。
★馬だけでなく騎手も完全に西高東低。外国人ジョッキーの好成績も目立つ。








 レースの平均配当は、単勝1007円、馬連3347円、3連複1万9495円と、全体的に低めの水準。それもそのはずで、過去10年の勝ち馬のうち9頭までが5番人気以内で、2着馬はすべて7番人気以内。ふたケタ人気はトータル[0-0-2-81]で複勝率2.4%という信頼度の低さで、かなり順当決着傾向の強いレースとなっている。今年も、あってチョイ荒れ程度の考えたほうがいいだろう。

 ただし、上位人気が勝ちまくるレースではない──というのがジャパンカップの面白いところ。狙ってオイシイのは4〜6番人気で、トータル[4-2-3-21]で連対率20.0%、複勝率30.0%という信頼度の高さもさることながら、単勝適正回収値148.2、複勝回収値88と爆発力も十分にある。中穴を1着で狙う馬券が面白そうだ。あとは、牝馬が[5-2-2-15]と異様なまでに強いのも、かなり目立っている特徴といえる。

 次に枠番だが、コースデータ以上に内枠有利の傾向が強い。顕著なのがコースデータでも見られた「内枠の勝率の高さ」で、馬番1〜6番が勝率10.0%と他を圧倒。単勝適正回収値120.7、複勝回収値100、ギャップ値プラス1.1と、内容もメチャクチャ優秀である。今年はフルゲートとならないのが確定しているが、それでも内枠は「買い」だろう。

 コースデータと大きく異なるのが脚質面で、勝ち馬のほとんどが4コーナーを6番手以内で回った先行勢。最後の直線が長い東京コースでありながら、中団待機組がわずか1勝しかしていないのだ。後方からの追い込みも不発が多く、ハッキリと先行勢優勢といえる内容。最速上がり馬が勝てておらず、上がり2〜3位馬のほうが勝っているというのも、差し・追い込み勢の不振を裏付けるデータとなる。

 明暗がハッキリしているのが年齢別成績で、5歳以下馬が圧倒的に強いレースであるのはデータをご覧の通り。6歳以上馬は2013年にトーセンジョーダンが、2011年にジャガーメイルがそれぞれ人気薄で激走しているが、トータル[0-0-2-45]という成績ではさすがに手は出しづらい。ヒモで一考する価値があるとしても、前走で天皇賞・秋に出走していた組だけだろう。

 ローテ面は天皇賞・秋からの「王道」組が中心となるが、飛び抜けて内容がいいわけではないので注意。ここに出走してくるようなクラスの馬であれば、あまりローテは関係ないのでないか──というのが素直な印象だ。最後に騎手関連データだが、目立っているのが関東所属騎手の猛烈な弱さ。これを理由に「消し」ジャッジをしてもいいほど低調な成績で、かなりの割引が必要といえる。

【血統総論】


 種牡馬データからは、ディープインパクト産駒とルーラーシップ産駒をプラスに評価。ディープインパクト産駒はこのコースで42勝と、圧倒的な強さを見せている。明らかに過剰人気であるにもかかわらず、単勝適正回収値が94.2と高いのだから大したものだ。そんなディープインパクト産駒を信頼度で上回っているのだから、ルーラーシップ産駒の見せているコース適性の高さは相当なモノ。となれば、「父ルーラーシップ×母父ディープインパクト」という配合のキセキが、血統面からの注目馬となるのは当然である。

★ジャパンカップ・総論×各論

 16頭の特別登録があった今年のジャパンカップだが、ミッキーロケットが筋肉痛のため回避を発表。最高でも15頭立てと、ちょっと寂しい頭数となった。しかし、三冠牝馬アーモンドアイの出走や、アイルランドから遠征するカプリの参戦、さらに道営から果敢に挑戦するハッピーグリンなど、メンバーの「濃さ」はかなりのもの。上位がハイレベルに拮抗している混戦となりそうである。

 正直なところ、現時点で文句なしに「買い」といえる馬は1頭もいない。そのあたりも含めつつ、各論へと入ろう。トップ評価は三冠牝馬アーモンドアイで、冒頭の特注データ条件をクリアしているのは非常に大きい。しかし、徹底的に西高東低の傾向が強いレースであることや脚質面など、不安材料もけっこう多い。一線級の牡馬を相手にどんなレースを見せてくれるのか楽しみだが、2〜3着に取りこぼすケースも十分にあるとみている。

 二番手評価はサトノダイヤモンド。買い材料の多さはアーモンドアイと互角で、脚質を考えるとこちらを上に取る手もありそうだ。京都大賞典を制したように、ようやくいい頃のデキに戻ってきつつあるのも間違いない。ただし、完全復調というにはまだ物足りず、ここで勝ち負けするにはさらなる上積みが必要不可欠。この中間の稽古でいい動きを見せており、モレイラ騎手が好感触を得ているようなのはプラスだろう。

 三番手評価にスワーヴリチャード。天皇賞・秋ではスムーズさを欠いてまったく力を出せなかったが、そのぶん消耗もしていないはず。左回りのほうがベターな馬だけに、引き続き東京コースというのは大きなプラスだ。前走10着という結果から手を出しづらいパターンだが、度外視できる内容だったのも事実。大阪杯、安田記念、天皇賞・秋と3戦連続で1番人気に推された地力の持ち主だけに、巻き返しに期待したい。

 四番手評価にキセキ。天皇賞・秋の最先着馬が、初出走となる東京芝2400mでどのようなレースを見せてくれるのか、とくに血統面での楽しみが大きな1頭である。上記の3頭と比較すると買い材料は少ないのだが、引き続き騎乗予定の川田ジョッキーが前走で見せた積極性は、高く評価できるもの。それにこの組み合わせなら、流れも先行勢に向くはずだ。精神面の成長とデキのよさも目立っており、侮れない。

 以下はシュヴァルグラン、マカヒキという評価の序列。あとは、馬場バイアスがどうかと、データ的には明らかに有利である馬番1〜6番にどの馬が入るか次第だ。カプリについては、「能力はここでも足りるが馬場適性が不安すぎる」というのが正直なところ。泥んこ馬場にでもなれば話は別だが、ガリレオ直仔というだけでかなり買いづらい。絶好調でも日本の馬場ではスピード負けする──というのが、妥当な見方だろう。


■総論×各論・先週の馬券回顧



はいタテ目!(#^ω^)ビキビキ

内枠に人気馬が入らなかった時点で嫌な予感はしておりましたが、初志貫徹とばかりに「内枠に入ったソコソコ人気の馬」である、02フロンテアクイーンと05レッドジェノヴァを1着に固定。その結果、とくに見せ場のないハズレだったという(慟哭)。安西先生……そろそろ当たり馬券が欲しいです……。

※コース&血統データは2012年以降、レースデータは2008年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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