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“心の支え”安藤勝己元騎手 大先輩との素敵なエピソード

  • 2018年11月20日(火) 18時00分
太論

▲今回は大先輩・安藤勝己さんとの素敵なエピソードを語ってくれました


最近は、ゴルフを通じて安藤勝己さんと一緒にいることが多いという小牧騎手。競馬の話もよくするそうで、「安藤さんには何でも話せる」と心の支えになっているようです。今回の『太論』は、そんな大先輩との素敵なエピソードをお届けします。(取材・文:不破由妃子)


よく似た環境を経験しているから、何でも喋れるねん


──今回はこんな質問から。「10月21日は久々に新潟に参戦されていましたが、新馬のサイモンシャルール(4着)のために遠征されたのでしょうか? だとすれば、期待が大きいのかなと思い、質問させていただきました」

小牧 いや、結局は2頭やったけど、本来はもっと乗る予定の馬がいたんです。でも、除外になってしまってね。サイモンシャルールも楽しみにしていた1頭で、最後はいい脚を使ってくれたね(5R・2歳新馬・芝1600m4着)。でも、ちょっと気の難しい馬で、そのあたりが解消されればもっと走れると思うわ。で、その日は新潟からそのまま有馬温泉に直行や。次の日に曾和先生と有馬カントリーに行く約束をしていてね。

──あ、スポニチのコラムを拝見しました。たしか、曾和先生のほかに、安藤勝己さんと弟の毅さんも一緒にゴルフに行かれたとか。

小牧 そうそう。相変わらず曾和先生がずーっと喋っていて、安藤さんにも「よう喋るねぇ」って言われとった(笑)。そういえば、昨日と一昨日もずっと安藤さんと一緒にゴルフしてたわ。

──最近、安藤さんと一緒にいることが多いですね。

小牧 そうやね。いつもゴルフに一緒に行くチームがあるんやけど、安藤さんもメンバーの一人やから。それに、僕が安藤さんの送り迎えをしたりしているし。

──さすが優秀な後輩ですね(笑)。

小牧 いや、送り迎えというかね、安藤さんがウチの最寄り駅まで電車できてくれるので、そこで僕がピックアップするだけなんやけど。

──安藤さん、電車に乗るんですね!

小牧 移動はもっぱら電車らしいよ。「車には乗ることないわ」って言ってた。バスにも普通に乗るって(笑)。

──そうなんですね。バスに乗ってる“安藤勝己”……ちょっと見てみたい(笑)。

小牧 昔からそうやで。現役時代、府中からも電車で帰ってたらしいし。僕もよう電車に乗るけど、安藤さんこそ移動は電車ばっかりや。地方出身のジョッキーは、あんまり人目を気にせえへんのかもね。

──そうでしたか。で、ゴルフのあとは、毎度みなさんでお酒を飲んで。楽しそうですね。

小牧 うん、この前もよう飲んだね。安藤さんも相変わらずや。なんせ行き帰りは1時間半くらい車のなかでふたりっきりやから、競馬の話もようするしね。すごく楽しいよ。

──最近はどんなお話を?

小牧 この前は、「ここにきて減量が楽になったんですわ」っていう話をしてね。安藤さんも晩年は減量の苦労があったから、それがどれだけ大きいことかわかるんやろうね。「ああ、だったら乗っとったほうがいいな」って言うて。もう何年か前やけど、一時期はよく酔っ払って「もう辞めたい」とか、安藤さんに愚痴を聞いてもらったりしてたなぁ。体重の苦労も含め、よく似た環境を経験してるから、安藤さんには何でも喋れるねん。いろいろ相談もできるしね。

──たしかに一番気持ちをわかってくれる存在かもしれませんね。

小牧 そうだと思う。それにしても、安藤さんももう来年で59歳。「もうすぐ60歳や。嫌になるわ」って言うとった(笑)。

──あの安藤さんが還暦! 信じられません。それにしても、素敵な関係ですね。さて、ゴルフつながりですが、「太論ではトレーニングやゴルフの話がよく出ますが、それ以外で何かスポーツはしていますか?」という質問がきています。

小牧 トレーニングの一環やけど、よく水泳はしてるよ。水泳は全身運動になるからね。トレーニングの成果もあると思うけど、僕ね、ここにきて体つきがすごく変わってきた。残念ながら、もう“ぽっちゃりジョッキー”じゃなくなってきてるよ(笑)。横っ腹の肉が削ぎ落とされたね。でも、腹筋は割れんなぁ。こればっかりは体質やね。

──でも、50代にして体付きが変わるなんてすごいことですよ。

小牧 だって毎週のトレーニング、本当にしんどいもん。もうね、むっちゃしんどい。それでもだいぶ体が慣れてきたから続けられるんやけどね。
太論

毎週のトレーニング、むっちゃしんどい

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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