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ヴェロックスと配合構成がよく似たプルクラ

  • 2018年11月21日(水) 12時00分
●アーティファクト(牡 美浦・古賀慎明 父キンシャサノキセキ、母アンティフォナ)

 ファルコンS(GIII)4着馬アンブロジオ(父ローズキングダム)の半弟、現1勝馬グラドゥアーレ(父ダノンシャンティ)の4分の3弟。母アンティフォナはJRAで6戦1勝。母の父SongandaprayerはMr.Prospector系で、3歳時にファウンテンオブユースS(米G1・ダ8.5f)を勝ち、3歳春のケンタッキーダービー(米G1・ダ10f)では6ハロン通過1分09秒25という同レース史上最速のペースで逃げまくった快速馬だった。

 日本ではサープラスシンガー(07年函館スプリントS-GIII・2着)の父として知られている。キンシャサノキセキとの組み合わせではミルレーサー≒Gana Facil 3×5が生じるので悪くない。父母ともにスピードを武器としているので、本馬は芝・ダート兼用のスプリンターだろう。

●エールディヴァン(牡 美浦・堀宣行 父ディープインパクト、母ワイ)

 近親にラングレー(14年毎日杯-GIII・4着)、リアルスティール(16年ドバイターフ-首G1、17年毎日王冠-GII、15年共同通信杯-GIII)、プロディガルサン(17年東京新聞杯-GIII・2着)の三兄弟がいる。これらはディープインパクト産駒なので本馬と配合構成がよく似ている。4代母Miesqueは80年代の世界最強マイラー、3代母Monevassiaは大種牡馬Kingmamboの全妹、2代母Rumplestiltskinはマルセルブサック賞(仏G1)、モイグレアスタッドS(愛G1)などを制して全欧2歳牝馬チャンピオンに選ばれた名牝。

 母ワイは英愛で13戦1勝と目立たない競走馬だったが、「Galileo×デインヒル」という組み合わせなので14戦全勝の名馬Frankelと同じ。これにディープインパクトを交配して誕生した本馬は、「ディープインパクト×Galileo×デインヒル」なのでSaxon Warrior(父ディープインパクト/18年英2000ギニー-G1、17年レーシングポストトロフィー-英G1)と配合構成がよく似ている。また、Miesque牝系にディープインパクトという配合なので仏ダービー馬Study of Man(父ディープインパクト/18年仏ダービー-G1)ともよく似ている。芝向きの中距離タイプ。ヨーロッパ仕様の配合だけに日本向きの素軽さがあれば大物。

●シードラゴン(牝 栗東・吉村圭司 父Siyouni、母Diyakalanie)

 母Diyakalanieはフランスで8戦1勝。エクスビュリ賞(仏G3・芝2000m)で2着となっている。同馬はDumka 4×3という牝馬クロスを持っているところがセールスポイント。Dumkaは現役時代に日本の桜花賞にあたる仏1000ギニー(G1)を勝った名牝で、繁殖牝馬としては英2000ギニー(G1)を勝ったDoyounを筆頭にDalsaan、Dolpour、Dafaynaといった活躍馬を産んでいる。

 父Siyouniは現役時代にジャンリュックラガルデール賞(仏G1・芝1400m)を勝って仏2歳牡馬チャンピオンとなったスピード馬。Pivotal→Polar Falcon→Nureyevとさかのぼる父系に属している。強い牝馬クロスを持つ母は繁殖牝馬として注目すべき存在。父の子はまだ日本で実績を挙げていないが、配合的に見どころがあるので期待したい。芝向きの中距離タイプ。

●プルクラ(牡 美浦・堀宣行 父ジャスタウェイ、母ピリカ)

 2代母パイタはクリテリウムドサンクルー(仏G1)の勝ち馬で、母ピリカはエドヴィル賞(仏G3・芝2400m)を勝ち、ヴェルメイユ賞(仏G1・芝2400m)で2着となった。本馬の父はジャスタウェイ。今年の2歳世代が初年度産駒で、アウィルアウェイ(18年京王杯2歳S-GIII・2着)、ラブミーファイン(18年函館2歳S-GIII・2着)、ヴェロックス(18年東京スポーツ杯2歳S-GIII・4着)といった重賞入着馬を出している。

 本馬は母の父がドイツ血統のMonsunなのでヴェロックスと同じ組み合わせ。ちなみに、本馬もヴェロックスも馬主は金子真人ホールディングスなので、同じ組み合わせの馬を狙っていたことが見て取れる。ヴェロックスは重賞で勝ち負けするレベルなので本馬にも期待したい。

●レッドアステル(牝 美浦・国枝栄 父ディープインパクト、母レッドエルザ)

 きさらぎ賞(GIII)4着馬レッドレオンの全妹。母レッドエルザは現役時代にJRAで走り2着が最高着順だったが、血統的価値はきわめて高い。その全兄English Channelは、ブリーダーズCターフ(米G1)など6つのG1を制し、米芝牡馬チャンピオンに輝いた名馬。ガルフストリームパークの芝9ハロンで1分44秒51というレコードを樹立している。2代母Belvaの全兄には米重賞を6勝したHap、同全姉にはサンタアナH(米G1)を勝ったPharmaがいる。

「ディープインパクト×Smart Strike」はレッドオーヴァル(13年桜花賞-GI・2着、14年スプリンターズS-GI・3着)が出ている。母方にMr.ProspectorとNureyevを併せ持つディープインパクト産駒は成功パターンで、ヴィルシーナとヴィブロスの姉妹、ディープブリランテ、ワグネリアン、デニムアンドルビー、ミッキークイーン、ショウナンアデラなど活躍馬が多数出ている。芝中距離向き。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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