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連覇を狙うプリンシアコメータを阻むのはJRAのニューフェイスか?!/クイーン賞

  • 2018年12月11日(火) 18時00分

来年の牝馬戦線をも見据えた見逃せない戦い


 12月12日(水)船橋競馬場で行われる『第64回クイーン賞(JpnIII・ハンデ戦)』は、今年の牝馬ダートグレード競走を締めくくる女王決定戦。1月の大井・TCK女王盃、2月の川崎・エンプレス杯へと続いていく来年の牝馬戦線をも見据えた見逃せない戦いです。

 枠順を見るとJRA勢4頭が外枠に揃いました。舞台となる1800mはスタンド前左奥のポケットからスタートし馬場を1周。コーナーを4回まわるので一見内枠有利かと思いますが、実際には外枠に入った馬が大きく外を回らされることを嫌い、先行力のある馬ならば早めに前に行ってそのまま押し切る形が多いコース。そのあたりも踏まえ、まずJRA勢から見ていきましょう。

 筆頭は何と言っても昨年の覇者プリンシアコメータ。その後も今年2月のエンプレス杯2着、8月のブリーダーズゴールドC2着と牝馬限定重賞で好走を続け、10月のレディスプレリュードも制しダートグレード競走2勝目を挙げました。前走JBCレディスクラシックは10着に敗れましたが「気難しいところがあって直線で失速してしまった。長距離輸送も苦手」と陣営が敗因をはっきりとコメント。地方競馬のレースに限ると6戦2勝2着3回【2-3-0-1】と他馬に比べて抜けた成績。今回の輸送は美浦から船橋と近いのも好材料。トップハンデ56kgの克服が鍵となりますが、ゆったり先行して本来の力を発揮できれば連覇の可能性大です。

連覇を狙うプリンシアコメータ(写真は18年レディスプレリュード優勝時、撮影:高橋正和)


 左回りコースに強いサルサディオーネ。3歳時の重賞・新潟のレパードSで2着、今年2月の川崎・エンプレス杯で3着、ここまで4勝を挙げている舞台はすべて左回り(中京2勝、東京、新潟)。2走前のBSN賞(新潟・OP)では牡馬相手に逃げ、直線ではナムラミラクルとの叩き合いを制しての勝利。前走JBCレディスクラシックは前目の位置からの競馬で12着。そのとき逃げたアイアンテーラーとの兼ね合いがポイントとなりますが、8枠10番から逃げることができれば重賞初制覇が見えてきます。

左回りコースに強いサルサディオーネ(写真は18年エンプレス杯出走時、撮影:高橋正和)


 そのアイアンテーラーも逃げたい1頭。デビュー以来勝った5勝はすべて逃げ切り。重賞初挑戦だった前走JBCレディスクラシックでは1枠1番から激しい先行争いのすえ先頭に立ちましたが、厳しい戦いとなり8着。大舞台での経験を糧に今回も自分の競馬で戦って結果を出したいところ。サルサディオーネとの先行争いから目が離せません。

自分の競馬で戦って結果を出したいアイアンテーラー(写真は18年平城京S優勝時、(c)netkeiba.com)


 ハービンマオは今年の関東オークスを制した3歳馬。クイーン賞は2015年1着のディアマイダーリン、2016年2着のタイニーダンサー、昨年2着のアンジュデジールと3歳馬の活躍も目立つレース。初めての古馬との対戦となった8月のブリーダーズゴールドCは5着。前走ブラジルCでは牡馬も混じった古馬相手で14着でしたが、成長力のある3歳馬ゆえ骨太のメンバーと戦った経験を活かしどこまで力を付けているか、来年に向けても楽しみな存在。53kgも魅力的。

今年の関東オークスを制したハービンマオ(写真は18年関東オークス優勝時、撮影:高橋正和)


負担重量の軽い地方馬が波乱を演出することもある


 過去10年でクイーン賞を制した地方馬は2009年のユキチャン、2011年のクラーベセクレタの2頭のみですが、2015年3着のノットオーソリティ、2016年3着のタイムビヨンド、昨年3着のラインハートと馬券圏内に好走。負担重量の軽い地方馬が波乱を演出することもあって地方馬たちも無視できない一戦。中でも今回は10月の大井・レディスプレリュードの再戦という側面から地方馬を挙げていきましょう。

 大井のブランシェクールはレディスプレリュードでプリンシアコメータのアタマ差2着。JRA所属時代の今年1月、TCK女王盃でも2着があるように牝馬ダート戦線では力上位の存在。前走JBCレディスクラシックは馬体重もマイナス10kgと減っていて11着に敗れましたが、舞台が船橋コースに変わって巻き返す可能性大。改めて重賞初制覇を狙います。

牝馬ダート戦線では力上位のブランシェクール(写真は18年レディスプレリュード出走時、撮影:高橋正和)


 ホッカイドウ競馬のアルティマウェポンは13番人気だったレディスプレリュードで3着。後方からの競馬で上がり37秒4はメンバー中最速。今回52kg。先行勢が崩れ、末脚が活きる展開になれば面白い1頭。

末脚が活きる展開になれば面白いアルティマウェポン(写真は18年レディスプレリュード出走時、撮影:高橋正和)


 忘れてはいけない昨年3着・大井のラインハート。JRAから移籍初戦だった2017年のJBCレディスクラシックでいきなり3着に大健闘。続くクイーン賞でも3着。今年1月のTCK女王盃でも3着に入りましたが、その後いまひとつの成績が続いています。昨年より1kg軽い52kgで臨む今回、こちらも末脚がはまれば再びの上位争いも可能。

昨年3着のラインハートも侮れない(写真は18年レディスプレリュード出走時、撮影:高橋正和)


 そのほか一昨年3着、昨年5着で今回3回目の挑戦となるホッカイドウ競馬のタイムビヨンド。ロジータの孫・船橋のオルキスリアンも参戦。ともに51kgの最軽量で一発を狙います。

一昨年3着、昨年5着のタイムビヨンド(写真は17年クイーン賞出走時、撮影:武田明彦)


ロジータの孫・オルキスリアン(写真は18年マリーンC出走時、撮影:高橋正和)


 実力馬プリンシアコメータが連覇を飾ることができるのか? サルサディオーネとアイアンテーラーの先行争いは?3歳馬ハービンマオがどこまでやれるか? それに加えて馬券検討に欠かせない地方馬の台頭。とにかく見どころ満載の今年のクイーン賞。冬の女王決定戦にご注目ください!

※次回の更新は12月18日(火)18時。翌日に川崎競馬場で行われる「全日本2歳優駿」のコラムをお届けします。

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埼玉県出身。フリーアナウンサー。競馬好きが高じてこの世界へ。2001年から15年間、グリーンチャンネルで「中央競馬全レース中継」のキャスターを務める。2016年度から「グリーンチャンネル地方競馬中継」のコメンテーターとして出演。さらに全国各地の競馬場のトークイベントに参加するなど、中央競馬・地方競馬の垣根を越えて活躍中。

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