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【後輩2人と忘年会】今回の裏テーマが明らかに…!? 高倉稜騎手が呼ばれた“本当の理由”

  • 2018年12月11日(火) 18時00分
太論

▲左から川須騎手、高倉騎手、小牧騎手


今月の『太論』は、プライベートでも親交が厚い川須栄彦騎手と高倉稜騎手をゲストに迎えての忘年会! 2018年の回顧や来年に向けた抱負など、忘年会ならではのトークに花が咲くのはもちろんですが、実はその裏に小牧騎手主導のある企画が…。第1回目である今回は、それぞれに騎乗した秋のGI回顧です。アノ“怪物牝馬”の走りを間近で目撃した川須騎手と高倉騎手、はたしてその印象とは!?(取材・文:不破由妃子)


ジャパンCのゴールは……歴史的瞬間でしたよね


小牧 今日は忘年会という形で川須と高倉にきてもらったわけやけど、メインはカラオケやで。ホンマの主旨は「高倉の歌を聴こう! の会」やからね。俺もしっかり練習してきたわ。

高倉 絶対に嫌です! マジで勘弁してください…。

小牧 ダメダメ。一度みんなに高倉の歌を聴かせてあげたいと思って、俺から提案した企画やねん。ホントにめっちゃ上手いから。

川須 全国の高倉稜ファンのみなさん、お待たせしました! ということで(笑)。

高倉 ダメですって(苦笑)。小牧さんだって歌上手いじゃないですか。

小牧 俺はまぁまぁや(笑)。高倉の歌は貴重やで。なんせ初めて聴いたとき感動したんやから。

──では、カラオケは二次会のお楽しみということで、まずは忘年会らしく、ここまでに行われた秋のGIなどを振り返っていただこうかと。

小牧 秋華賞は、ふたりとも乗っとったな(川須騎手/オスカールビー16着、高倉騎手/サヤカチャン17着)。

川須 はい。ハナに行ければ行きたいと思っていたんですけど、外のミッキーチャーム(川田騎手/2着)が速かったので2番手からの競馬になりました。夏場からずっと頑張っていた馬で、小倉の1000万(西海賞)では格上挑戦で3着にきてくれたんですが、やっぱりGIは甘くなかったですね。

太論

▲秋華賞でオスカールビーに騎乗した川須騎手



──オスカールビーは、中山の汐留特別を戸崎騎手で勝っての参戦でしたが、調教はずっと川須さんが乗っていましたよね。

川須 はい。阪神で使う可能性もあったようなので、調教にはずっと乗せてもらっていました。

高倉 秋華賞で乗ることは決まってたの?

川須 いや、それはわからない。中山で勝った次の週だったかな、(オスカールビーを管理する)矢作先生から「秋華賞の抽選は8分の4だな」と言われて、そこで初めて「あれ? 依頼していただけるのかな」と。結果を出せなくて申し訳なかったけど、オスカールビーらしいスピードは見せてくれたし、なにしろ僕にとって今年初めてのGIだったから、乗せてもらえてすごくうれしかった。

小牧 そういえば、アーモンドアイの隣の枠だったんちゃう?

川須 そうです。返し馬でもずっと後ろだったんですけど、少しテンションが高いなぁと思って見ていました。それでもあのパフォーマンスですからね。だから、ジャパンCを見ながら、一度使ったことでさらによくなってるんやろうなぁと思っていました。

──そのジャパンCには、高倉さんがノーブルマーズで参戦。道中はずっとアーモンドアイと併走する形でしたよね。

小牧 お前、外に出さんようにしたやろ(笑)。

高倉 やめてくださいよ! そんなことしてませんから!

小牧 やっぱり流れは速かったの?

高倉 速かったけど、すごく走りやすい馬場だったと思います。1コーナーで隣にアーモンドアイがいて、「えっ!? こんなところにいるの?」と思って、思わず二度見しましたよ。もうちょっとフワッと乗ってくるのかなと思っていたので。でも、そこから4コーナーまで、ずっと手応えがいいままで。それにしても、あのゴールは歴史的瞬間でしたよね。2分20秒6ですから。

川須 うん、あれはすごかった。

高倉 それこそ上がっていくときの脚が唸ってたもん。あのポジションで競馬をして、なおかつ直線であれだけの脚を使われたら、手も足も出ないよね。

小牧 ジャパンCに乗ったのは初めてやろ? ほかのGIと全然雰囲気が違うと思わん?

高倉 そうですね。昔からいつか乗ってみたいと思っていたレースだったのでうれしかったです。ジャパンCはもちろんですけど、東京のGIは本当に華やか。お客さんの数も多いですし。

小牧 そうやね。俺もジャパンCは3年前に初めて乗ったんやけど、やっぱり一番すごいなと思った。なんせ地方時代から一番憧れていたレースだったからね。ダービーや有馬記念もそうやけど、ジャパンCも毎年ワクワクしながら観てたわ。地方馬も出ていたしね。船橋のロッキータイガーが2着(1985年・1着はシンボリルドルフ)したときはうれしかったな。

川須 今年も地方馬のハッピーグリンが頑張りましたよね。ジャパンCの7着は大きい。

──そういえば、今年のジャパンCで騎乗していた関西の日本人ジョッキーは、キセキの川田さんとノーブルマーズの高倉さんだけ。ジョッキーとして名を連ねるだけでも、ものすごくハードルが高いですよね。

太論

▲ジャパンCでノーブルマーズに騎乗した高倉騎手



高倉 そうですよね。オーナーと宮本先生には感謝しかありません。

小牧 GIどころか、今はGII、GIIIに乗るのも大変やもんなぁ。俺もGIはチャンピオンズC(アポロケンタッキー14着)が久々やったもん。

川須 アーモンドアイも衝撃でしたけど、チャンピオンズCを勝ったルヴァンスレーヴも強かったですねぇ。

小牧 同じレースに出ていながら、ゴール直後は何が勝ったのかわからんかった(苦笑)。それくらい遠すぎて。

──アポロケンタッキーも、穴の資格は十分にあると思っていたんですけどね。

小牧 ハナに行くくらいの気持ちでいたんやけど、ゲートで隣の馬(ノンコノユメ)が…。それで僕の馬も怯んでしまってね。いつゲートが開くのかタイミングを計るのも難しくなって、アポロケンタッキーにしては珍しく一完歩目が出なかったんですわ。

──しかも、いざスタートしたら、両隣の馬が速くて。

小牧 そうそう。とくにパヴェル(15着)がむっちゃ速くて、これはもうジッとしておこうと。とはいえ、前が流れていたから、道中は「これはハマるかも」と思いながら乗ってたんやけど、途中で耳を絞ってしまって。力があるのはわかっていたから、一発狙ってたんやけどね。残念でしたわ。
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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